「日本食は食べ尽くしたつもりだった」と語るオーストラリア人男性が「完全に見落としていた定番の日本食」を食べて大感激
日本食への関心の高まり
2024年、日本のインバウンド観光が新たな局面を迎えている。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2024年8月の訪日外国人客数は293万3000人に達したという。これは前年同月比で36.0%増、さらにコロナ禍前の2019年同月を16.4%上回る数字だ。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 外国人を惹きつける日本の魅力のひとつが、日本の食だ。観光地の名物料理や有名店、高級店で食べる外食はもちろんのこと、最近ではスーパーやデパ地下、コンビニなどで購入して持ち帰って食べる中食にも関心が高まっているという。台湾・香港人を対象にしたある調査によると、観光で日本を訪れている外国人の中には、特別なメニューではなく日本人がふだん食べているものを食べてみたいという好奇心もあるようだ。また、惣菜の彩りがよく、見た目でも楽しめるというのも魅力のひとつだという。このように、日本食への興味は思ってもみないところまで広がっており、外食・中食ともに飲食業界ではインバウンド対応のための多角的な分析が必要になるだろう。 そんな中、「外国人と日本食」という組み合わせで注目を集めているのが、YouTubeチャンネル「Momoka Japan」だ。日本食を通じて文化交流を図るこのチャンネルは、独自のアプローチで支持を広げている。特筆すべきは、その制作手法だ。台本がなく一発撮りをモットーとしていて、街中での出会いから始まる食体験を収録している。このスタイルにより、外国人の素直な反応や感動がまっすぐに捉えられているのだ。Momokaさんの温かなホスピタリティと相まって、視聴者に新鮮な日本再発見の機会を提供しているこのチャンネルは、2024年9月現在ではチャンネル登録者数約91万人の人気チャンネルとなっている。
定番の日本食「蕎麦」を初体験
今回はそんな「Momoka Japan」の動画の中から、63万回再生されている「外国人が初めての蕎麦に大感激Trying Japanese food for the first time」という動画を紹介しよう。 今回Momokaさんのインタビューを受けたのは、2度目の登場となるキャメロンさん。オーストラリア・ゴールドコースト出身の男性だ。日本に訪れて7か月、東京で高校の英語教師をしている。はじめての登場した回では初めて沖縄料理を食べたが、今回Momokaさんは蕎麦を紹介する。前回同様、キャメロンさんが初めて食べる日本食だ。 「日本食は食べ尽くしたつもりだった」と言うキャメロンさんだが、まだまだ食べたことがないものがたくさんあるのを実感しているようで、「お蕎麦屋さんってオーストラリアでは見かけないけど、僕はいま日本にいるからもう言い訳はできないね。完全に見落としていた」と笑う。 蕎麦屋に入店し、まずキャメロンさんが驚いたのは香りだった。「お店全体に広がるこの香りは何?」「お店に入っただけで食欲がわいてくる」と、初めての香りに興味津々だ。 キャメロンさんが日本を訪れた理由は別の動画でもふれられているが、「ずっとオーストラリアで暮らしてきたから、新しいことに挑戦してみたかった」のだという。日本へは旅行で2度訪れたことがあり、それで虜になった。旅行した時、「日本に住みたい」と直感したそうだ。日本で暮らしている今は「毎日目が覚めるたびに新鮮な気持ちで、毎日冒険しているような感じ」とキャメロンさん。オーストラリアにいたころはミュージシャンをしていて、お店で演奏したり、ドラム、ベース、ギターなどを教えたりして暮らしていたそうだが、現在の高校教師という仕事もとても楽しいと語る。 目当ての蕎麦が運ばれてきた。蕎麦がどんなものかはアニメで見て知っていたというが、実物を見るのははじめて。「日本食が素晴らしいところは、すべてが計算されていること。置き方や見せ方にすべて意味があるよね。まるで芸術だ」と、まだ食べる前からコメントがうまいキャメロンさん。チャンネルの視聴者からも、「コメントが的確過ぎる!! 前回の沖縄料理もそうだったけど、食べ方もとても綺麗で、すっごく美味しそうに食べてくれるから観ていて気持ちが良いですね」「キャメロンさん 知性や好奇心が伝わってきて好感度MAX!」と好意的なコメントが多く寄せられている。