【速報】「事故から3年以上が経っても、いまもなお、主治医を許すことができない」 京都第一赤十字病院で4年前に胎児が脳障害を負う医療事故 主治医の産婦人科医を刑事告訴へ
■「胎児、ハイリスク状態」 しかし・・・
ABCテレビは、この2回目の施術後の看護記録を入手しました。そこには―。 (病院側の記録)「外回転術後、心音低下あり」「胎児、ハイリスク状態」 (千鶴さんの発言)「赤ちゃんは元気なんですか?」「赤ちゃんが元気に産まれてきてくれたらどこで産んでもいいです」 混乱した状況の中、千鶴さんは何度も緊急帝王切開をA医師に求めたと言います。しかし、A医師は拒みました。 (千鶴さん) 「ちょうどコロナ禍だったので面会もなしで、担当医に今すぐ帝王切開してほしいっていうときに、主人からも電話でお願いをしてもらってたんですけど、それでも『その選択肢はない』の一点張りで」 別の医師による帝王切開で宝君が産まれたのは、外回転術を終えて1日半も経ってからのことでした。お腹から取り出された宝君には、後頭部にあざのようなものがありました。後に脳の9割近くが損傷していたことがわかりました。 (千鶴さん) 「なぜあのとき帝王切開をしなかったのかが、いまでも本当にわからなくって、看護師さんも、35週だったかな、36週とかで生まれても、いまの医療だったら赤ちゃんがちっちゃくても大丈夫だから、お腹にいるよりも絶対に出した方がいいって、いろんな人から言われてたので。もう本人に聞きたいくらい」
■医師の心ない言葉
また、千鶴さんは、A医師のある言葉が許せないと打ち明けます。 (千鶴さん) 「子供の名前考えてるのって言われて、考えてますって。名前何って聞かれたので、漢字一文字で宝ですって言ったら、まさかのその名前大丈夫?ぶっ飛んでる名前やなみたいな感じで言われて」 (千鶴さん)「障害があるかもしれないっていうのも聞かされても本当に毎日しんどかった状況で、ご飯も全然食べれなくて、そしたら担当医が私のところに来て、精神メンタル弱すぎなんじゃないって言われて、メンタル、この状況でその言葉を言うのかと思って」
■検証結果にははっきりと「医療事故」と書かれていた
宝君が産まれておよそ10カ月後、病院から第三者を交えて行われた検証作業の結果が届きました。そこには―。 (京都第一赤十字病院の報告書) 「本件の医療事故は、1回目の外回転術施行以後、胎児の状態の評価を誤った結果、2回目の施行をしてしまい、更には緊急帝王切開も遅れることとなって、宝様に少なくともより重い障害を発生させたというものと評価されました」 「医療事故」と明確に認める内容。 病院側は特に、A医師が2回目の外回転術に踏み切ったことを問題視し、病院内の体制にも問題があったとしました。 (京都第一赤十字病院の報告書) 「A医師が1人の判断で外回転術を行っていたこと、これまで失敗例がないとされていたことから、A医師に任せきりになっていました」
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