プロが教えてくれた正しいサプリの選び方、買い方(前編)
ブームになっている成分は老舗メーカーから選ぶ
彗星の如く現れ大ブレイクした栄養素は、短期間のうちに同名サプリがズラリと棚に並び、消費者はすっかり迷子。そうした流行の栄養素は玉石混淆。つい最近も高配合を謳ったNMNサプリを検査したところ、一部製品でNMN成分が検出されなかったことが報道された。 「NMNも原料だけで10種類くらいあります。原料のコストの幅はかなり大きくて、一番安い原料を使って新規参入するメーカーや、安い原料でも逆に高価な値段をつけるところも存在すると思います。だからこそ流行の栄養素サプリはきちんとしたブランドを持っている老舗メーカーさんのものを選ぶ方が安心です」
個人の体験談に終始するサプリは選ばない
「なんの我慢もせずにこんなにお腹が凹みました!」「みんなに元気だねって言われるのは毎日これを飲んでいるからです!」「頑固な便秘がウソみたいにスッキリ!」 などなど、有名無名を問わず、サプリを飲んだ結果どうなったかという体験談を披露するあの人この人。 ドキュメンタリー仕立てで体験談がしみじみ語られることもあり、見ているうちに思わずボクも私も、とポチりたくなるのが通販番組のすごいところ。 でもむろん、「テレビでサプリを買うのは絶対やってはいけない行為。テレビやインターネット通販で原材料が表示されるケースはなかなかありません。最も大事な情報源、パッケージの表示を確認できない状態でサプリを買うのは目隠しして歩くようなものです」。 言われてみれば確かにそう。原価ギリギリの価格でサプリを販売している良心的なメーカーもないわけではないが、それも通販番組では確認しようがない。イメージだけでポチる前にリアル検証を。
つなぎの成分をチェック
すでに述べた通り、葉酸やビタミンB12、ビタミンDなどの超微量栄養素の配合量はほんのちょっぴり。そのわずかな栄養素をサプリという形にするためにはさまざまな添加物がどうしても必要になる。 「量産しやすいタブレット形状にするためにはデキストリンや乳糖、麦芽糖などが使われます。また、製造過程で粉の流動性を上げて原料を均一に混ぜ、機械の中で詰まりにくくするためにショ糖脂肪酸エステルといった添加物が使われたり、カプセル素材としてゼラチンやグリセリン、プルランやHPMCという植物性物質などが使われることもあります」 下に示したような添加物はサプリの形を整えるためには必要不可欠かつ健康に害のない物質。牛乳アレルギー体質ではない人にとっては乳糖もノープロブレム。 問題はこれ以外の添加物。たとえばケミカルな着色料や甘味料、香料などは極端に言えばなくてもいい物質。 いらないものが極力排除されたサプリの方がカラダへの負荷は低いと考えられる。表示ラベルをチェックの際は有効成分だけでなく、添加物を確認することも忘れずに。