大阪府・吉村知事が定例会見7月21日(全文1)ホテル療養にタクシーを活用
実態として全然合わないんじゃないか
そして集中治療室、ICUに入院している患者さん、これも大阪府では重症病床としてカウントしています。確か東京都は、ここはカウントしていなかったと思うんですが、大阪はそこをカウントしている。国はさらにHCUに入っている患者さんも重症者としてカウントしている。これは国の指標です。 そうすると、これ、どういうふうになるかというと、重症病床数は大阪でいくとHCU、532登録がありますから、コロナで。全部で922の分母になります。使用率は11.5%です。これは先ほど申し上げた大阪の重症者の基準に合わせて、HCUに入っている人も重症者として変わりますから、分母、分子とも変わってきます。これが今64名いらっしゃるということで106名。 われわれとして、これは更新後、つまりここも分母、分子変わりますので、それぞれ重症病床が1200床になって、使用率が8.8%になります。これは国とも分科会指標として共有はしていますが、実態としてやっぱりちょっと違うんじゃないかというふうに思っています。HCUに入られている方が、重症でないという状況の中で入られている方がいらっしゃる。HCUで、じゃあ人工呼吸器ができるのかと。重症になったときに、お医者さんが言うところの重症治療、人工呼吸器を着けたりECMOを着けたりと、挿管するということができるのかというと、それはできないというところです。できないのにそれを重症者としてカウントしていると。でも現実には重症者というのは増えてくるわけです。じゃあその重症者どこに、どうなっているのというと、重症者として治療できるところじゃないにもかかわらず重症病床としてカウントすると、実態としては全然合わないんじゃないかというのがわれわれの問題意識です。ここはだから外します。
モニタリング指標を毎日公表していきたい
ただ、国の考え方も分かるところがあるのが、全国としてやっぱり基準を統一したいと。じゃあどうやって統一するのというので、HCUについては重症病床、診療報酬上、ICUと同じような扱いに、コロナではなっています。そういう特別措置があります。ですのでそれを考えるとHCUも、ICUと同じ診療報酬上の対応に実態としてしているんだから、それ重症病床やんかというのが、これが国の考え方なので、診療報酬上は確かに正しい考え方なのかなと思いますが。 じゃあ実態の治療をする現場、われわれは、患者さんを受け入れて重症者の方をどうしますかっていうことの現場の任務に当たるわれわれからすると、診療報酬上は別にそれ関係なくて、実態として重症者の治療ができなければ意味がないので、その病床数ってどんだけあんのっていうのを今まで厳密に積み上げてきたわけです。これがちょっと国と違うところですが、ここは国にもやっぱりそういう、全国的な指標としてはそうだよねということで共有しているのがこの数字です。ここの数字も結局、分母、分子が変わります。 これは国と共有しますが、われわれとしてはやはり実態を見ていきたいと思っていますので、医療の現場を見ていきたいと思っていますから、現実の重症病床がどんだけあるんですかと。一般医療と両立可能なのは幾らですかと。そして増えてきたら一般医療をある程度制限してでも、やっぱりコロナの重症を診なきゃいけない数字がどのぐらいで、どのぐらい埋まっているんですかということについて、これから「大阪モデル」も含めてモニタリング指標を毎日公表していきたい。そして府民の皆さんにお伝えをしていきたいと思っています。 3点目です。宿泊療養についてです。宿泊療養の強化・充実、これをぜひ進めていきたいと思っています。第4波のときはなかなかこの宿泊療養にうまくつなぐということも不十分な点があったと思います。感染が急拡大したときに、いかに早く宿泊療養につないでいくのか、これが重要です。また、宿泊療養先でいかに、ある意味、治療というか、そういった診療を受けることができる仕組みにしていくのかがこれから重要ではないかと思っています。そうなったときに、まず3点拡充していきます。