「気持ち悪い!」と炎上した日本マクドナルドのAI広告に“決定的に欠けていたもの”。海外マックのCMを見て気づいたのは
マックフライポテトへの期待に、日本のマックはどうこたえるべきなのか?
世界有数のグローバル企業として成長を続けているマクドナルドですが、実は日本におけるマックのプロモーションを見ていくと、海外とはやや異質であることに気がつきます。それは、有名タレントを起用するプロモーションへの依存度の高さです。 ここでその良し悪しについて議論をするつもりはありませんが、日本のマックの未来を想像したとき、斬新そうに見える、安いだけの告知、好きなタレントを起用するだけのプロモーションが心をつかまなくなっていくのではないか?と感じはじめています。 その理由は、海外マックの動画にありました。ユーザーのマック体験に敬意や配慮を示しながら、楽しく心をつかむ動画をたくさん発見することができましたので、その事例を3つご紹介していきましょう。
①「こういうときあるよね!」と共感を生むイギリスのCM
イギリスで2024年6月に公開された60秒動画。最後の1本を食べる時の至福感、台所で踊りながらポテトを食べる楽しさ、ハロウィンで子どもがマックフライポテトに仮装するシーンなどの楽しいシーンを提示しながら、「マックフライポテトは嬉しいサプライズを提案します」というメッセージが込められた内容。 「こういうときあるよね! そうだよね!」という共感を生み出す演出になっています。
②「新しい! 食べてみたい!」とワクワクするフランスのCM
2023年にフランスで新しく登場した「ベジタブルフライ」についてのプロモーション動画。 子どもが魔法のスティックを持って街中を歩いている。スティックをふるたびにビルや犬、美容院などが鮮やかな色に変身していく。そして最後にマクドナルドで母親がスティックをふると、カラフルなベジタブルフライに変身するというもの。見ていて楽しく、大人もワクワクするテイストに仕上がっています。
③食欲を純粋に誘うイタリアらしいの商品とCM
イタリアで2024年2月に公開された15秒動画。パジャマ姿の女性が夜にお店に走り、話題の新商品「Le Ricche Fries」をゲットするという内容。 とろけるチーズとベーコンがトッピングされたイタリアならではのユニークな商品で、海外マックにおいてこのようなご当地メニューが誕生しています。元祖マックフライポテトも良いけれど、新しい発想の提案力は日本でも求められているのかもしれないと、考えさせられる事例でしょう。