アジア大会の競泳・飛び込みと馬術の東京開催を了承 愛知・名古屋の組織委理事会
2026年に愛知県内で開催予定のアジア・アジアパラ競技大会の組織委員会は15日、名古屋市内で理事会を開き、競泳・飛び込みと馬術の会場を県内から東京へ変更する案が承認された。会長の大村秀章・愛知県知事は「華美過大なスポーツ大会は日本では許されないことを肝に銘じなければならない」とした上で、選手村を整備しない計画などと合わせて「着実に課題を解決し着実に準備をしていきたい」と理解を求めた。
東京都に協力要請、河村市長は「かっこわりいが知恵出し合う」
アジア大会は当初、水泳競技を名古屋市の市総合体育館(レインボープール)で、馬術を尾張旭市の県森林公園で実施することが仮決定されていた。 しかし、大会主催者であるアジア・オリンピック評議会(OCA)は、レインボープールについてプールサイドの幅が狭すぎるなどの理由で、森林公園については出場する馬への防疫対策が十分にできないなどの理由で会場にふさわしくないと指摘。組織委側との協議の末、競泳と飛び込みは東京オリンピックで使用された東京アクアティクスセンターで、馬術はJRA馬事公苑で行う見込みとなった。水球は春日井市温水プールからレインボープールに変更される。 大村知事と組織委会長代行の河村たかし・名古屋市長は今月7日、東京都庁で小池百合子都知事に協力を要請し、理解を得た。河村市長はこの日の理事会で「名古屋市としてはかっこわりいなという感じだが、その分おもしれえことを皆さんで知恵を出し合いながら考えていきたい」などと述べた。
組織委提案競技に野球・ソフトボールと空手を選定
アジア大会を巡っては、名古屋市に計画していた選手村の整備も、建設コスト高などを理由に断念。選手や関係者は県内のホテルなどで受け入れる方向で調整し、今月12、13日にOCA役員が来日して各所を視察した。 理事会は21回目で、この日は約30人の役員らがオンライン参加を含めて出席、冒頭あいさつ以外は非公開で行われた。会場変更について、特に反対意見は出なかったという。他に組織委が提案することになっていた2競技について、野球・ソフトボールと空手を選んだことなどが議題となった。 (関口威人/nameken)