アジア大会の競泳会場、東京への変更案「がっくりこいた」 名古屋・河村市長が会見
アジア大会の競泳会場、東京への変更案「がっくりこいた」 名古屋・河村市長が会見
名古屋市の河村たかし市長は5日、市役所で定例記者会見に臨んだ。2026年に「愛知・名古屋大会」として開催されるアジア競技大会について、競泳と飛び込みの会場を当初予定の名古屋市総合体育館(レインボープール)から、東京都の東京アクアティクスセンターに変更する案が検討されていることを表明。河村市長は「(当初と)話が違うでいかん。がっくりこいた」と不満を述べつつ、変更案を受け入れる考えを示した。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見(2023年6月5日)
近日中に東京都知事に協力要請「かっこわりいわな」
アジア大会は主催するアジア・オリンピック評議会(OCA)が7年前、第20回大会の開催地を愛知・名古屋にすると決定。翌年にはレインボープールを競泳・飛び込みの会場とすることが仮決定した。 しかし、昨年10月にOCA幹部らが現地視察に訪れ、プールサイドの幅が狭すぎるなどの理由でレインボープールは適切な会場ではないと指摘。名古屋市は大規模な改修や改築の可能性も含めてOCA側と協議を続けたが、費用や時間の面から難しく、OCA側からは先月27日にあらためてレインボープールが会場に適さないとした上で「オリンピックもしくは世界大会のレベルに見合う施設で開催されることを強調して要請する」という文書が届いた。 河村市長は「OCAのお偉いさまから相当厳しく言われた。従うよりしょうがない」などと弁明。近々、変更案への協力を東京都知事に要請することになるとして「かっこわりいわな」とぼやいた。
名古屋城のバリアフリー市民討論会で差別的発言が問題に
名古屋城天守閣の木造復元事業について、市がエレベーター設置を含めたバリアフリーに関しての意見を聞くとして3日に開いた市民討論会で、参加者の一部から障害者に対する差別的発言があったとして問題となった。 会場では別々の市民から、障害者の身体的特徴に関する発言と、エレベーター設置を望む障害者に対して「どこまでずうずうしいのか、我慢せよ」などとする発言が出た。この日の会見で、市の担当者は両者の発言が不適切だったとの認識を示したが、河村市長は後者の発言については「そこまで発言しないでと言っていいものなのか。市民討論会なのでまず発言は自由にしてくださいというのが原則だ」と述べた。
コロナ感染で釈明、演台には再びアクリル板
先週の会見は河村市長が新型コロナウイルスに感染したため中止となった。河村市長は自宅療養をして1日には公務に復帰したが、この日の会見で冒頭、「市民の皆さま及び関係者の皆さまにはご心配をおかけして申し訳ありません」と釈明した。演台にはコロナの5類移行に伴って取り払ったアクリル板が再び取り付けられた。 (関口威人/nameken)