名古屋市の河村たかし市長は22日、市役所で定例記者会見に臨んだ。名古屋市立の小中学校が、必要な手続きを経ずにPTAからエアコンなどの物品の寄付を受けていた問題について「予算がないので必要な経費の半分や3分の1を（PTAとして）寄付してくれと学校側から言われたという話がある」と指摘。強要的な疑いのある今の状況なら「（寄付は）やめてちょうと言うより仕方がないのでは」と述べた。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見（2023年5月22日）

5年間で1億4800万円分、市教委は把握せず

［写真］名古屋市の河村たかし市長＝22日午前、名古屋市役所で

　この問題については、市教委が17日に調査結果を発表。市立小中学校で2022年度までの過去5年間に3558件、約1億4800万円相当のPTAからの寄付が、本来は市教委に届け出て判断を受けるべき手続きを経ていなかったと明らかにした。寄付された物品には89万円のエアコンや115万円のプロジェクター一式などが含まれていたという。 　市教委の担当者は会見で「PTAと学校とのやり取りで強要的なものがあれば望ましいものではない」としたが、実態は明らかにせず「PTAが学校を支援したいという温かな気持ちの受け皿は確保しなければならない。制限ありきという考えではない」と説明。 　一方で河村市長は「学校が予算が足りんで寄付を出してといったら、自発的でないに決まっている。圧力ですわ。こっち（市）に予算付けてくれと言ってこないと」などと指摘した。

東山動物園に新トラ・オランウータン舎が7月オープン

　東山動植物園（千種区）に「新トラ・オランウータン舎」が7月14日にオープンすると発表。東南アジアで絶滅危機にあるスマトラトラやスマトラオランウータン、鳥類のコサンケイを間近に観察できる屋外運動場などが整備される。 　合わせて仙台市の八木山動物公園から新たにメスのスマトラトラ1頭を引き受け、オープン式典後に一般公開されることになった。東山のスマトラトラはオス・メスの計2頭となる。 　河村市長は「トラは迫力がありますんで。（名古屋の名物は）名古屋城だけじゃにゃあということで」などと述べた。 （関口威人／nameken）