名豊道路は来年3月8日に全線開通へ
名古屋と豊橋が信号なしの高規格道路で結ばれる
「国道23号バイパス名豊道路」のうち、未開通区間だった蒲郡インターチェンジ(IC)-豊川為当ICの9・1㌔部分が来年3月8日に開通する見通しとなったことが関係者への取材で判明した。国は今のところ、今年度中の開通と発表している。 名豊道路は名古屋と豊橋を結ぶ全長72・7㌔。1972年に事業化。77年に西三河の和泉IC-高棚北IC間が開通して以降、延伸が続いた。知立、岡崎、蒲郡、豊橋、豊橋東の五つのバイパス(BP)で構成されている。地域の交通需要やネットワークの連続性などを考慮して整備が進められている。 五つのうち蒲郡BPは用地取得が難航し、事業着手が遅れていた。まず西側の蒲郡IC―幸田芦谷ICの区間が2014年に開通。東側の蒲郡IC-豊川為当ICも用地取得を進め、工事が続いていた。現在は本体部分はほぼ完成し、ガードレールや看板の設置などを残すのみとなっている。 全線開通で名古屋-豊橋が信号のない地域高規格道路で結ばれ約1時間で移動できるようになる。一般道(国道1号)では1時間50分かかる。また、名豊道路は浜名BPとつながっているため名古屋-浜松は1時間40分。 現状では豊田市の自動車組立工場から三河港までは1日2往復だが、全線開通後は時短によって3往復が可能になるという。このほか、農産物輸送や災害時の海上からの物資輸送、緊急避難路の確保という役割もある。 名豊道路72・7㌔のうち、4車線区間は31・3㌔で今回の開通区間も含め、残りは暫定2車線となっている。この部分では現在でも渋滞が生じている。開通によってさらに交通量が増えることが予想されるため、早期の全線4車線化が求められる。地元から国への働き掛けが続いている。
東愛知新聞社