笹原右京選手(No.37 Deloitte TOM’S GR Supra)「メカさんたちのピット作業を見て、鳥肌が立った」 | SUPER GT 2024 第6戦 SUGO【SUPERGT あの瞬間】
「あのとき、何があったの?」__ レースウィークの出来事、ドライバーに話してもらいたいと思いませんか? タフなレースを終えたドライバーに改めて話を聞く「SUPER GT あの瞬間」。2024年シーズンもレースの舞台裏に着目し、ドライバーの気持ちをコラムでお伝えします! 笹原右京選手「メカさんたちのピット作業を見て、鳥肌が立った」 | SUPER GT 2024 第6戦 SUGO【 #SUPERGT あの瞬間】
台風上陸の影響で第5戦鈴鹿が開催延期となり、およそ1ヶ月半ぶりの戦いは、杜の都仙台にほど近いスポーツランドSUGOが舞台となった。あいにく秋雨前線が停滞し、レースウィークは連日の雨模様。その冷たいウエットコンディションのなか、怒涛の追い上げを果たしてシーズン2勝目を挙げたのが、No.37 Deloitte TOM’S GR Supraだ。“ゾーン”に入り、後方グリッドから奮闘した笹原右京選手にその“舞台裏”を訊く。
── 第3戦鈴鹿に続き、シーズン2勝目を達成。37号車にとって、SUGOはどんなレースだったといえますか?
笹原右京(以下、笹原):本当に試練の多い……ある意味、「試されているのかな?」と感じる場面がいくつもありました。ただ、それを自分たちがうまく乗り越えられたというか。それはチームワーク含め、みんなで協力したおかげで、最終的に14番手から優勝することができたので素直にうれしいです。
── いくつもあった“場面”のうち、笹原選手が一番試されていると感じたのはどの場面でしょう?
笹原:細かく言うと、まず初日のフリー走行(公式練習)ですね。最終的には赤旗になってしまい、あまりなす術なく終わってしまったんです。条件は他のチームも一緒だったので、チーム全体としてもっとやれることがあったかなと、そのあとのチームミーティングでも感じたので。ただ、終わってしまったことはしょうがないので、翌日は14番手からどうやって追い上げようかっていうところにすぐ気持ちを切り替えました。「集中していかないとダメだよ」って、誰かから言われてるような感覚がすごいありました。まず、チームとして一生懸命考えられたかなっていうところですかね。それと自分に関しては、決勝直前ですね。タイヤ選択は、ほんとどうしようかってみんなすごい悩んだと思うんですけれど、最後はもう、“腹をくくって”じゃないですけど自分で覚悟を決めて、「これで行く」って決めた部分もありました。結果的にそこはうまく成功した部分でしたが、タイヤ(選択)が当たったからとはいえ、スティント中に路面がドライアップしていくコンディションだったので、タイヤのことも気にしながら追い上げていかなきゃいけなくて。アツく行けるところ(攻められるところ)は行けたし、「ここは冷静に見なくちゃいけない」っていうところとの切り分けが本当にうまくできたなっていうのが自分のなかでありました。そこの部分が自分のなかで試されてるところだったかなと思いますね。