40歳、2児の母が153.5kgを挙げて日本一に!100均店長の妻が、公営ジムでパワーリフティングを始めてメダルを獲るまで
◆アドバイス後、不安に駆られていた 1試技が終了する度に次の試技での重量を決めるルールになっていて、この駆け引きが勝負の決め手になります。 妻は2種目目のベンチプレスの3試技目が終わり、トップとの差はサブトータルで2.5kg。最終種目のデッドリフトの2試技目でついに追いつきました。 そんな時、妻から電話で「153.5kgを挙げると日本記録だけど、手堅く150kgを申請しようか迷っているんよね」と相談が。子どもたちと湯船につかっていたので慌てて脱衣所に移動。 申告した153.5を失敗すれば、負けてしまうかも知れません。それに同じカテゴリーで歴代誰も成功したことがない重量に挑戦するには躊躇いがありましたから。 私は競技に詳しいわけではないので「勝つために日本記録を捨てるのがいい」とアドバイス。 その後、冒頭の配信のフリーズ状態に至るわけですが、どうやら当日、セコンドの方と電話を繋ぎっぱなしでフォローしてくれていた元世界チャンピオンのふじたひろゆきさん(2010年世界ベンチプレス選手権優勝・17年、19年世界マスターズ選手権優勝)から、日本記録に挑戦するようにとの指示があり、153.5kgを選択したようです。 その結果、日本記録達成&逆転優勝を手に入れるのですが、妻の度胸はアッパレ。 実は、僕自身は電話を切った後に「ああ、この判断でよかったんだろうか?」と不安に駆られていたんです。だから、優勝の知らせを受けたときは、よくぞ僕の意見を聞き流してくれたと(笑)。それでも大事な場面で自分を頼りにしてくれたことは嬉しかったですね。
◆20歳も開いているとは露知らず 妻と私は20歳差婚です。 16年前、妻が20代のころに知り合い、当時バツイチだった私と付き合い始めました。 当時、妻は100円ショップの店長をしていて、私は常連客の間柄。 僕はなぜか妻のことを実年齢より10歳くらい上だと思いこみ、妻も私のことを実年齢より10歳くらい下だと見ていたようで、お互いまさか20歳も開いているとは露知らず。 僕が彼女をラーメンに誘ったことをきっかけに付き合い始めたのですが、一緒にいると歳の差は何処へやら。 そして彼女は日本記録に挑戦するほどの肝っ玉で、しょぼくれた40代のおっさんに生きる希望を与えてくれたのでした。 というのも、僕はその時、前妻の元にいる娘に会わせてもらえないことからウツになったり、取引先の社長に商品を持ち逃げされて倒産したりで「もう、生きていくのがしんどい」ってなっていたから。 そういう意味では、妻は命の恩人なんですね。
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