「表現の不自由展」中止問題 参加アーティストが会見(全文1)表現の自由に対する責任
観客とアーティスト、世界中の人々と協働
ホンマ:はい、分かりました。キュンチョメというアートユニットをやっていますホンマエリといいます。自由というものを考えるときに、私たちは必ずその反対の差別とか抑圧というものを考えなければならないんですね。それは扉を開くために確実に必要なことです。 今回私たちReFreedomは、そのための1つの統一行動としてY/Our Freedomプロジェクトというのを提案させていただきたいと思います。これは全ての展示の再開させるために、まずたくさんの人が関心を持ち、声を上げるということが必要ですね。そこで観客と、あとアーティスト、そしてSNSを通じた世界中の人々、この全てが協働できるアクションとしてY/Our Freedomプロジェクトがあります。 まずこのY/Our Freedomプロジェクトでは、世界中の人々の今自分が感じている不自由なこと、抑圧されていることの声を集めます。観客に自分自身が抑圧された経験などを紙に書いてもらって、それを現在展示が中止されていて閉じている扉、そこに貼っていくんですね。これは現在、実施可能かどうかはトリエンナーレの事務局と調整中です。でも今週中には試験的に実施をして、詳細をまた報告していきたいと思っています。 また、観客皆さんと行う一斉行動として、今月の14日にサナトリウムという場所で13時から、みんなで一緒に考えて一斉に書くというアクションを行いたいと思っています。この声をカードに書くというスタイルは、現在展示を中止しているモニカ・メイヤーさんという作家の作品、『The Clothesline』のコンセプトを受け継ぐ形で行っていきます。
不自由さを感じた経験の投稿を募集
さらに、SNS上ではハッシュタグY/Our Freedomを使って、皆さまの投稿を募集したいと思っています。ちなみに質問内容はこちらです。あなたは自由を奪われたと感じたことはありますか。あるいは不自由を強いられていると感じたことはありますか。それはどのようなことでしたでしょうか。ぜひこの答えを紙に書いて写真に撮って、そしてハッシュタグを付けて投稿してほしいと思っています。 このY/Our Freedomプロジェクトっていうのはジェンダーも年齢も国籍も関係なく、全ての人の不自由というものが可視化される場所です。そしてこれはみんなが被っている抑圧とか差別とかそういうものを、みんなが認識して、みんながノーと言うための行為なんですね。そのための第一歩として私たちは必ず閉じられた扉、不自由でいっぱいになって閉じられた扉というのを開けなければならないと思っています。私たちはオーディエンス、そしてボイコットしているアーティスト、全ての人とコラボレーションをしてこれを実現したいと思っています。以上です。 司会:(英語)加藤さん。ちょっとマイクを渡していただいていいですか。加藤さん、自己紹介をお願いします、まず。