【MLB】ワールドシリーズ制覇を狙うコンテンダー同士のトレード フィリーズがオリオールズからヘイズを獲得
「右打ちの外野手」と「試合終盤を任せられるリリーフ投手」の補強を目指しているフィリーズだが、まずは前者の補強に成功した。日本時間7月27日、フィリーズはセランソニー・ドミンゲスとクリスチャン・パチェの2選手をオリオールズへ放出し、オースティン・ヘイズを獲得するトレードが成立したことを発表。ワールドシリーズ制覇を狙うコンテンダー同士のトレードで、お互いが弱点を補い合う形となった。右打ちのヘイズは左翼手として、左打ちのブランドン・マーシュと併用されることが予想されている。 現在29歳のヘイズはオリオールズ一筋でプレーしてきたメジャー7年目の外野手。2021年に自己最多の22本塁打をマークし、2022~23年も2年連続で16本塁打を放ったが、今季は故障と若手の台頭で出場機会が減少し、63試合で打率.255、3本塁打、14打点、OPS.711にとどまっている。それでも限られた出場機会のなかで、左腕に対して打率.328、1本塁打、OPS.894と好成績を残しており、「左腕に強い右打ちの外野手」を求めていたフィリーズにフィットする選手と言えるだろう。 現在29歳のドミンゲスは昨季まで2年連続で54試合以上に登板するなど、フィリーズのブルペンの一角を担っていた右腕。今季はここまで38試合に登板して3勝2敗1セーブ、4ホールド、防御率4.75と安定感を欠いていた。また、現在25歳のパチェは俊足好守に定評のある元トップ・プロスペクト。メジャー5年目の今季は50試合に出場して打率.202、0本塁打、9打点、0盗塁、OPS.557にとどまっている。 ヘイズがFAになるのは来季終了後であり、フィリーズはヘイズを1年半保有できる。一方、ドミンゲスは来季の契約が球団オプション(年俸800万ドル)となっており、パチェは2027年シーズンまで保有可能。フィリーズとしては1年半保有できるヘイズを獲得するために、FAが迫るブルペンの一角と伸び悩む元トップ・プロスペクトを放出した形となった。