初のデジタルの日は「2021年10月10日、11日」 発表イベント開催
政府は25日午前に行われた閣議で、2021年9月1日にデジタル庁を創設することなどを明記した「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を決定した。デジタル庁の創設を記念して、来年以降は毎年「デジタルの日」を設けることが決まっていたが、25日午後に開かれたオンラインイベントで、平井卓也・デジタル改革担当大臣は初のデジタルの日を「来年10月10日、11日」と発表。「大々的にイベントをやり、デジタルの日を祝いたい」と話した。 菅首相が会見 飲食店の時間短縮「極めて重要」(2020年12月4日) 内閣官房IT総合戦略室によると、デジタルの日は「社会全体でデジタルを思い出したり、感じる定期的な機会」として設けられるもので、官民で連携し、デジタル関連の技術やサービスを利用した祝祭を実施する予定だという。初のデジタルの日は、国民からの意見などを踏まえ、デジタル技術が情報を「0」と「1」を使った2進法で表現されたデータを取り扱っていることなどから、この2つの数字で構成されている両日にしたという。2022年以降のデジタルの日が何月何日になるかは、現時点では未定だという。 オンラインイベントには、平井デジタル改革担当大臣のほか▽新経済連盟の三木谷浩史代表理事(楽天会長兼社長)▽日本IT団体連盟の川邊健太郎会長(ヤフー社長)▽NPO法人ブロードバンドスクール協会理事で、世界最高齢のプログラマーとして知られる若宮正子さん▽村井純・慶應義塾大学教授▽メディアアーティストの落合陽一・筑波大学准教授――が出演。それぞれがデジタルの日に期待することなどについて語った。 デジタルの日発案者である落合准教授は「毎年何かをやるということは非常に大切。誰一人取り残さないデジタル中心の人間社会をどうやってつくっていけるか、毎年考えていくことによって、デジタルトランスフォーメーションを一介のムーブメントで終わらせることなく、進めていけると思う」と話した。 イベントでは、出演者以外にも、▽ノーベル物理学賞受賞者の天野浩・名古屋大教授▽コスプレイヤーのえなこさん▽2020年M1チャンピオンのお笑いコンビ、マヂカルラブリー▽日本商工会議所の三村明夫会頭▽歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん▽元プロ野球選手の桑田真澄さん――など、各界を代表する人々のビデオメッセージが流された。その中で、キャスターの有働由美子さんは「私は格差を超えた交流に期待している。これまでの価値観が格差を生んできたとしたら、デジタルによってそれをすべて本気で取り払って、誰もが自由に語ることができる。(デジタルの日を)そんな日にしてほしい」とのメッセージを寄せた。