「はやぶさ2」カプセル回収前にJAXA会見(全文2)未来にバトンつなげたい
本当にチームワークのたまもの
で、「はやぶさ」2号機は開発だけでなくて、打ち上げたあとも、これは「はやぶさ1」で経験したことはトラブルは全部直して、修正して、「はやぶさ2」で同じことを起こさないという気持ちでやってきましたが、その半分は打ち上がったあと、運用で気を付けなきゃいけないこと、運用で反映しなきゃいけないことがたくさんありました。なので、それをしっかりやっていくというのがプロジェクトマネージャとして心掛けてきたことです。 おかげさまでリュウグウに到着してから、われわれは非常に大きな成果、ここは本当にいい意味で想定外、想定以上の成果が挙げられたというふうに思っています。こういう形で地球帰還まで迎えられたのは本当にチームワークのたまもので、そうできたことは、チームをつくってこられたということは本当に良かったと思っています。 最後、地球帰還、ここは「はやぶさ」1号機はあんな満身創痍な状態にもかかわらず完璧にこなして、非常に精度良く着陸させたんですね。われわれは「はやぶさ」1号機を超える探査機をつくろうとずっと思ってやってきましたので、ここもしっかり「はやぶさ1」でやれたことは、「はやぶさ2」でもきちんとやって、「はやぶさ2」を生き残して、今度は「はやぶさ1」ではできなかった拡張ミッションへと進んでいきたいというふうに思っています。そういうふうに未来にバトンをつなげればというふうに思います。以上です。
見守っているファンに一言
東京とびもの学会:どうもありがとうございます。すいません、津田先生にもう1点です。現在この中継を見守っていたりとか、あるいはこのあと各、JAXAの中継なので地上で見守っているファン、「はやぶさ2」は非常にファンが多い探査機だと思いますけども、その方々に向けて一言お願いいたします。 津田:本当にありがたいことで、ありがたい半面いつも、なんと言うか、緊張を強いられるというか、注目していただくのでありがたいです。打ち上げ前からこんなに応援していただく探査機っていうのは、これはこういう宇宙ミッションでもなかなかないことで、その意味で、そういう中でうまい、いい成果を見せてこられたことは本当にほっとしているところです。 「はやぶさ2」はあさって地球に帰還します。そのカプセルが地球に帰還するところ、これはなかなか全世界で、人類史上でもそうそうないことです。なのでそれをぜひ、みんな目の当たりにしていただいて、「はやぶさ2」がやったことを思い返していただいて、じゃあ次はこんな宇宙技術ができるぞ、こんな世界が開けるんだっていうことに思いをはせていただければいいなというふうに思っています。 東京とびもの学会:どうもありがとうございます。無事の帰還をお祈りしております。 司会1:ではお時間の都合もございますので、相模原会場からはあと1問お受けいただきまして、そのあとウーメラ会場に移りたいと思います。またそのあとオンラインのほうに移ります。時間がまだ許すようであれば、また相模原会場、ウーメラ、相互に振りたいと思いますのでご了承ください。では相模原会場ですね、お願いいたします。では一番前の列の一番奥の方、お願いいたします。 【書き起こし】「はやぶさ2」カプセル回収前にJAXA会見 全文3に続く