バスケ「3x3」で宇都宮市の経済効果が約20億円! プロ選手が高齢者と体力づくりなど市民巻き込むスポーツまちづくりがスゴすぎる
「ほかのスポーツチームから、どうやってこんなに地域貢献活動をしているのかと聞かれることが多いので、年間400回以上の開催は多いのだと思います。弊社はチーム発足当時から、3つの柱で栃木県を盛り上げようと話しています」(濱口さん) 3つのうちの1つ目が、バスケットボール界をリードするために成績でトップを目指すこと。2つ目が競技以外のハーフタイムや演出などワクワクするようなエンターテインメントを、提供すること。そして3つ目が、地域貢献活動で栃木県を元気にすることだ。 「この『いきいき教室』も、高齢者向けに医学的な運動を提供するというよりも、我々が得意とするバスケットボールというスポーツを楽しんでもらい、体と心を元気にしたい、という気持ちが強いです」(濱口さん)
濱口さんらは、教育委員会や幼稚園連合会、商店街の自治体などに足を運んで挨拶に行き、栃木ブレックスができる活動を説明する。それをきっかけにイベントの依頼や相談をもらうという仕組みをつくった。こうした行政や協賛企業、市民と一緒に地域を盛り上げる意識や継続的な活動が、プロスポーツチームが生き残るためには欠かせないという。 「いきいき健康バスケットボール教室」のイベントは、あえてクラブからではなく、行政が発行するパンフレットやSNSなどを通して告知している。「ブレックスファンの皆さんと繋がりを大切にしていくことはもちろんですが、まだブレックスのことをよく知らない方々との出会いを生んでいくことも大切にしていきたいので、PR活動の側面も大きいです。学校や自治体のイベントは無料で実施しているものも多くあります。選手の人気やチームの成績もあると思うので、地域貢献活動の影響で増えたとは一概に言えませんが、『3本柱』の継続によって、ファン数やチケット購入数は確実に増えていると思います。地域貢献活動で『応援しているよ!』と市民の皆さんや子どもたちに言われると、選手たちが一番うれしいと思いますね」
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