竹内由恵の前に現れた「テレビ観ないんだよねぇ」という男性…夫を選んでテレ朝退社したワケ
思いもかけない話、即答した私
「ちょっと話があるんだけど……」。 付き合い始めてから半年くらい経った頃、妙に改まった感じの夫が言いました。「静岡に戻ることになったんだけど、この先どうする?」「結婚して、静岡に一緒に住む?」 思いもかけない話だったので、びっくりしたのですが、瞬時に「この人と結婚したいと思っていたけれど、結婚したら私は静岡に行くことになるんだ……」と理解できました。そして同時に、これは結構大きい話だなと感じたのです。 夫はもともと静岡で働いていて、当時はお仕事の都合で期間限定で東京にいたのでした。私はそのことがあまりよくわかっていなかったし、夫もそれについてはあまり話をしませんでした。今思えば、あえて話さなかったのかもしれません。 夫の改まった言葉に対して、私はその場ですぐに「はい!」と答えました。その時の私の一番大きな望みは「この人と結婚したい!」。以前から心の中では「この人と結婚する!」と決めていたので、迷いはありませんでした。
目の前に現れた2つの大きな道
さて、「結婚して一緒に静岡に行く!」と元気よく返事をした私ですが、その後しばらくは「本当に仕事を辞めても大丈夫かな……」「本当にこれでいいのかな、自分……」と考えていました。少し冷静になって、すごく考えて、友人にも相談したりして。 当時の私は、「報道ステーション」で平日月曜から木曜まではスポーツキャスター、金曜はニュースキャスターをしていました。翌年(2020年)には東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定で、それに向けた取材もしていました(その後、コロナの影響で開催延期となりました)。 オリンピック・パラリンピックに関わることは、アナウンサーとして大きなチャンスです。4年に一度の大きなイベントが終わってから辞めてもいいんじゃないか。周りの人からはそう言われましたし、自分でも思いました。 結婚することには何の迷いもなく、「間違いなくこっちを選ぶ」と心に決めていましたが、やりがいのあるお仕事を任せてもらっている自負もあります。なので、「結婚する」という前提で、今の仕事を辞めずに続けられる方法はないかと、夫とあれこれ考えていました。 しかし、妊娠・出産のことを考えると、33歳という私の年齢を考慮しないわけにはいきません。マンガにも描いていますが、まさに目の前に2つの大きな道が出てきたように感じました。どちらを選ぶかで、自分の人生は大きく変わる。それがはっきりと見えていました。今までの人生の中で、一番の大きな決断でした。