竹内由恵の前に現れた「テレビ観ないんだよねぇ」という男性…夫を選んでテレ朝退社したワケ
初対面なのに、なぜか居心地が良くて、あっという間に時間が過ぎていった……ということ、ありませんか? 元テレビ朝日アナウンサーで現在は2児の母親、そしてタレントとして活動中の竹内由恵さんは、夫との出会いがまさにそうでした。 「『あ、この人と結婚したい』と最初から意識できた」と話す竹内さん。そのままスルスルっとお付き合いが始まり、結婚までスムーズに行くかと思いきや、「静岡への移住」という大きな壁が立ちはだかります。 報道番組のキャスターを務めていた最中の出来事。その後のキャリアを考えると非常に悩ましい選択ですが、竹内さんは「心の声」にしたがって人生で最も大きな決断を下しました。迷いはなかったのか、どんな「心の声」が聞こえたのか、竹内さんにうかがいました。 ※本記事は『なんとかなるさ! ヨシエのとほほ、くすくす日和』(竹内由恵・著)より一部抜粋、再構成したものです。
「居心地のいい人」との出会い
夫とは、私が33歳の時に友人の紹介で出会いました。子どもが欲しいなと思って、いろいろな友人に「誰か紹介して!」とお願いしていた頃です(笑)。思えば、当時はちょっと焦っていた部分があったのかもしれません。 その友人には子どもがいて、自由に出歩ける時間があまりなかったので、夫とはいきなり1対1で会うことに。全く畑違いの職業で、しかも「テレビ、あんまり観ないんだよねぇ」とのこと。テレビ局の違いもよくわかっておらず、私のこともそんなに知らなさそうな様子は、すごく新鮮で、むしろ好意的に感じていました。 長年テレビ局にいた私は、その業界に染まっている部分が多くありました。アナウンサーに関していうと、「どれだけテレビにたくさん出られるか」「どれだけテレビで結果を残せるか」というところに価値を置いて、ずっとお仕事してきました。 対して夫は、業種が違うので当たり前ではありますが、そういうことに全く興味がないというか、それを人生の重要事項として捉えていません。そんな人に出会えたことでなんだか気が楽になって、自分の考えは偏っていたんだなぁと気づけたのです。自分が見ていた世界だけが、必ずしも全てではないことを感じさせてもらえて、初対面なのにすごく居心地がよかったです。 初めましての人と1対1で話をするのは、結構緊張感があるもの。会話が途切れないよう無理に頑張ったり、「早く終わらないかな」と思ってしまうこともあります。でも、夫との時間はすごく楽しくて、時間が経つのがあっという間に感じられました。「もっと一緒にいたいな」って素直に思えたんです。そして「あ、この人と結婚したい」と、最初から意識できるような人でした。まさに、世間でいう「ビビビッと来た!」みたいな感じ(笑)。初対面なのに、違和感が全くなかったです。 夫と私は同い年。しかも、私と同じように「結婚したい」「子どもが欲しい」という思いがあったようで、お互いのタイミング的にもちょうどバッチリでした。そして、話をしていても楽しかったので、スルスルーッとお付き合いが始まりました。