「Xiaomi 14T Pro」と「AQUOS R9」のカメラや使い勝手を比較 重視するのは性能か、安心感か?
パフォーマンスで選ぶならXiaomi 14T Pro、長く安心して使うならAQUOS R9
前回比較したAQUOS R9とXiaomi 14 Ultraでは「カメラだけ」ならXiaomi 14 Ultraが圧倒的に優位と結論付けた。今回のAQUOS R9に近い価格帯のXiaomi 14T Proを用いた比較では、機能面もグッと近いものとなり、正直なところ「選ぶのが悩ましい」と評価するくらい拮抗(きっこう)している。 カメラについては、どちらもライカのエッセンスを十分に感じられ、高いクオリティーに仕上がっていると評価したい。強いていうなら、より大型のセンサーと望遠カメラを備えるXiaomi 14T Proの方が「カメラ」としてみたときの満足度は高い。 基本性能はDimensity 9300+を採用するXiaomi 14T Proの方が高い。Snapdragon 7+ Gen 3を採用するAQUOS R9も十分高性能だが、余裕があるのはXiaomi 14T Proの方だ。ゲームなどで遊ぶ機会が多い方はXiaomi 14T Proの方がより快適に遊ぶことができる。 ソフトウェア面ではXiaomi HyperOSによるメーカー独自のギャラリーアプリなどを備えているので、画像編集などでは優位。Xiaomiのライカ共同開発スマホではおなじみのアートフレームも付けることができ、AIを用いた編集機能も利用できる。 Xiaomi 14T Proの利点として、120Wの超急速充電に対応している。朝食を準備する間など、ほんの20分程度の時間でフル充電ができるため、筆者も急いでいた場面で何度も助けられたことがある。 これに加えてワイヤレス充電にも対応しており、使い勝手も前世代機から向上した。普段の生活にこのようなスマートフォンが浸透すると、もう他の機種に乗り換えることは難しくなるくらい、生活に変化の生まれる機能だ。 端末サイズやデザインは好みの世界だが、サイズはAQUOS R9の方が一回り小さく、ディスプレイも6.5型と小さい。また、AQUOS R9は電源キー一体型の指紋認証、Xiaomi 14T Proはディスプレイ内指紋認証という違いもある。このあたりは体感的に大きく異なるので、店頭で実機を確認してほしい。 AQUOS R9の利点は、安心して使える要素が多いことだ。おサイフケータイ(FeliCa)の対応はもちろん、日本での支持が強いmicroSDが使えるハードウェア的な利点を持つ。IP6X、IPX5/IPX8の防水・防塵(じん)だけでなく、MIL-STD 810-H(16項目)を取得しており落下や低温環境といった場面でも安心できる。 ソフトウェアも「簡単モード」をはじめとした利用者のニーズに応える機能を多く備えている。3回のOSアップデート、4年間のセキュリティアップデート提供も公表している点も長く安心して使える要素だ。 ソフトウェアアップデートの回数や提供年数について、Xiaomi 14T Proは記事執筆時点で公表されていない。AQUOS R9がこの点をしっかりアピールしているため、長く安心して利用できるかという視点ではAQUOSの方が優位に立つと考える。 AQUOS R9は家電量販店やECサイトをはじめとしたオープンマーケットに加え、ドコモ、ソフトバンクでも取り扱いがある。ケースや画面保護フィルムなどもAQUOS認定品を中心に数多く展開されており、家電量販店でも購入できる。購入後のサポートを考えて通信キャリアで販売されるAQUOS R9を狙うのもアリと考える。 一方でXiaomi 14 Ultraで課題とした普段使いの要素や販路は、Xiaomi 14T Proで改善してきた。おサイフケータイ(FeliCa)の対応はもちろん、IP68等級の防水も備えており、普段使いしやすくなった。販路もオープンマーケットに加え、通信キャリアではソフトバンクが取り扱う。加えて、オープンマーケット向けにはより大容量の512GBモデルも展開するなど、選択肢が広がった。