年末は歯の大掃除! 歯科医師が、プラークチェッカーを使って磨き残しを白日の下に晒してみた【40代・50代、ご機嫌な口もと】
「テレビやスマホを見たり、家事や他の作業をしながら歯を磨く“ながら歯磨き”」派の人も多いはず。でも、“ながら磨き”では歯垢を落としきれていないことがほとんどなのだとか。歯科医師・口もと美容スペシャリスト、石井さとこさんでさえ磨き残しがあった! 「毎年恒例のように言ってますが、一年があっという間ですね。 12月、今年も大掃除の季節がやってまいりました。掃除は日頃の積み重ね…と、つくづく感じるのも年末。溜まった埃に見てみないふりをしてきた自分の怠慢を責めたくなるのも年末。 そう…口の中の汚れも、無意識に見てみないふりをしてることがあります」(石井さとこ先生)
口の中の掃除といえば歯磨き。定番化していたのは“ ながら歯磨き”
「先月の11月8日いい歯の日にちなみ、花王が『全国歯磨き本音調査』を実施した結果、『ほぼ毎日、テレビやスマホを見たり、家事や他の作業をしながら歯を磨く“ながら歯磨き”である』と回答した人が、全体の5割近くもいた、というニュースを目にしました。 毎日では無いけれど、週に数回の“ながら歯磨き”になると7割以上になるそうです。老いも若きも定番化していたことが判明しました。 “ながら歯磨き”は着々とスタンダードになっていたんです」
“ながら歯磨き隊”の磨き方をこっそり観察してみると…
「スポーツジムや温泉、公共のお風呂場で度々目にする歯磨き。皆さん、シャンプーをするように歯磨きしてます。ジロジロ見るのは失礼と思いつつ、職業柄どうしても見ちゃうんですよ…。 歯ブラシでガシガシ、動きも荒く、色々と同時進行されていて、とにかく素早いことが特徴。『早く終わらせたい感』が伝わって来ました。
患者さんでも、“ながら歯磨き”が日常化してる方がいます。“ながら歯磨き隊”の共通点は、同じ歯の表面ばかり磨いてる、歯肉の境目が磨けてない、力加減が強すぎたのか歯肉下がりが数か所ある、歯と歯の間に虫歯がある、こと。 歯磨き粉の清涼感でスッキリした気持ちになりがちな“ながら歯磨き”ですが、実は、磨き残しだらけです。口内菌約30億を育ててしまうことにもなりかねません。 でも自分では、磨き残しってなかなかわかりにくいし、見落してしまう…。ならば、この磨き残しを白日の下に晒してみましょうか」