大人気!ハリー・ウィンストンの「リリークラスター」で考える ダイヤモンドコーデの正解
■結婚・婚約指輪のイメージ、指を変えて脱却
日本ではエンゲージメントリングのイメージが強い、ダイヤモンドを主役にしたシンプルなリング。しかし、それもつける指を変えるだけで、印象が劇的に変化する。 結婚から10年、20年を経て、ダイヤモンドのエンゲージメントリングをリフォームする人が多いと聞く。それならば、まずサイズ直しだけして、さまざまな指にできるようにしてはどうだろう。 エタニティリングは1本で左手の薬指にするとマリッジリングに見えてしまうので、違う指に合わせたものを手に入れたい。フルエタニティであれば、インデックスリングとして、サイドも見える人さし指につけるのがおすすめ。 ただし、隣の指のリングをダイヤモンドが傷つけてしまう可能性もあるため、若干上下をずらして着用するなどの配慮も必要だ。
■装いも季節も選ばない 「光」を加えるネックレス
顔の近くに「光を置く」ことで、肌が明るく見えるだけでなく、表情に視線を集める効果もある。シンプルなダイヤモンドネックレスは、キャリア女性にとって使い方次第で大きな味方になるジュエリーだ。 あらゆる装いに合わせて日常づかいにすることもできる。スーツやシャツに合わせて仕事に、ドレスに合わせて晴れやかな席に、カジュアルな装いにつければ、休日スタイルが格上げされる。これ以上、万能のジュエリーは存在しないかもしれない。 こうしたネックレスを選ぶうえで、実は主役のダイヤモンドと同様に重要なのが、セッティング技術だ。少ない金属を用いて、いかにダイヤモンドの美しさを損なわず、軽くしなやかに仕上げるか。そこにジュエラーの力量が表れる。 ハリー・ウィンストンはそのセッティング技術においても、究極の手法を生み出したジュエラーとして名高い。創始者が開発した「ウィンストニアン・スタイル」と呼ばれる様式は、極細のプラチナワイヤを用いて、ダイヤモンドの角度を1石ずつ確認しながらセッティングしていく。使用する金属が最小限であるということは、それだけダイヤモンドが光を取り込み、輝くことを意味する。しなやかなつけ心地をも生み出す。 ゴールドではなく、なぜプラチナなのか。それには理由がある。プラチナがジュエリーに用いられるようになったのは19世紀半ば以降のことだ。プラチナは強度があるため、小さな爪で石を留めることができる。酸化などの変質もしにくい。ただ、粘性が強くて扱いにくく、加工には技術開発が必要だった。それをいち早く確立し、宝飾の世界で実用化したのがパリのジュエラー「カルティエ」だ。 カルティエはプラチナを使ってダイヤモンドの美しさが際立つガーランドスタイルを完成させ、欧州諸国の王室御用達ジュエラーの地位を手に入れた。プラチナはアールデコの時代、さらに注目されるようになる。 その後、プラチナの加工技術に熱心に取り組んだのは、米国のジュエラーだった。