大阪市・松井市長が定例会見3月17日(全文2)この条例で府市のやりとりが見える化
府市の主張の違いが見える化するのか
朝日放送テレビ:いつも平松さんと橋下さんのことをおっしゃるんで。最初のころは協調してやっておられたと思うんですが、途中から仲たがいをされたわけですが、その過程が見えるようになるということですか。 松井:そう。僕は全部知ってるからね。最初仲良くやってたっていうか、メディアのほうもやっぱりそういう具体的な政策のすり合わせの部分まで、やっぱり平松さんが2007年の10月ぐらいに当選しているんだよね。で、橋下さんが2008年の2月で。当選後、間もなくはどちらも大阪では名前の売れている人たちだったから、一緒ににぎわいつくっていきましょう、大阪を元気にしていきましょうと、そのレベルは、それは誰でも同意できるし、要は抽象的な話ですよ。 橋下さんは、もうそのときに、じゃあ大阪を元気にしていくには何が必要なのか。これからやっぱり、当時はもうお金もなかったし、とにかく今、おかげさまに、大阪に人口が少し増えてきたけども、当時やっぱりなかなか、出ていく人のほうが多いというような状況もあって。その中で、橋下さんは合理主義者だから、府市のそれぞれの事業を1つにまとめることでコストを抑えながらやっぱり機能を強化できるんじゃないのという。でもそれを具体的にぶつけたときに、平松さんはもう全然横を向きだしたということです。だから水道でまず1つもめたし。で、結局なぜもめているのかが、そのときも見えなかった。これからは見えるようになります、それが。
今後もそういうことは起こりうるのでは
朝日放送テレビ:もう1つ。では水道のときは、要するに平松さんは大阪市民の利益を最大限に主張されたのでうまくいかなかったんだと思いますと理解しているんですが、ということであれば、今後もそういうことは起こりうると思うんですが。 松井:いやいや、平松さんは大阪市民の利益を最大限守ろうとしたんじゃなくて、大阪市水道局を維持したいという、そういう思いで提案をぶつけてきたわけです。今もう、これもう、それから10年たって明らかになりましたけれども、大阪の浄水機能、浄水場、これはもう僕らも何度も言ってきたけれども、例えば柴島の浄水場に、府と市とそれぞれ別々、ばらばらで、それぞれの水をつくる能力は、もう半分以下で大阪の水事業は賄えるようになっているわけです。それぞれが、どちらもが耐用年数に近づいてきていると。設備も更新しなければならないと。 そのときに橋下、当時の知事が言ったのは、まずは浄水事業だけでも、浄水事業を一元化して、それでまずは卸値をなんとか抑えれるような、そういう組織をつくっていきましょうよといったときに、平松さんは大阪府の今の大阪府水道部、これは各大阪市以外の市町村に卸しをやっている部門ですけれども、それを大阪市水道局が20年のコンセッションで受ける、これ以外はやりませんということだったんです。これは、大阪市水道局をそのままの状態で、大阪市水道局に全部任せる。 でもこれでいくと大阪市の議会で全てが、これ、料金が決定されるようになるので、これは大阪市以外の市町村も、やはりそこは心配になります。だから橋下さんが言ったのは、大阪市も参加する中で企業団をつくってやりましょうよという案でした。一部事務組合では。でも、それではこの大阪市が仕切れないから。各議会の議員が企業団の議員としてやっぱり意見を言うようになりますから。そこで平松さんは一切もう、交渉は頓挫した。もう交渉のテーブルに乗らなかったわけです。 僕は何度も言うんだけども、その後、僕が府知事になって、橋下さんが市長のままやったら、もう浄水は一元化できていますよね、今。でもこれが当時はどうしても、企業団でもう、まず1つに固めてしまおうということで企業団をつくって、大阪府の水道部からそれを切り離していますから、今。だからそこで、そのことで、逆に言うとちょっとハードルが高くなったと。これはわれわれ、反省するところですけどね。