大阪モデルが黄信号に 通天閣など注意喚起の「黄色」点灯 社長「希望の輝き灯し続ける」
大阪モデルが黄信号に 通天閣など注意喚起の「黄色」点灯 社長「希望の輝き灯し続ける」
大阪府などの緊急事態宣言の解除を受け、新型コロナウイルスの感染状況を判断する大阪府独自の判断基準「大阪モデル」が1日、非常事態を示す「赤信号」から1段階下がる注意喚起の「黄信号」となった。それを受け通天閣(大阪市浪速区)は同日夕、府からの依頼を受け、ネオンを黄色に点灯。太陽の塔(大阪府吹田市)も同様の黄色点灯をはじめた。 【中継映像】通天閣が大阪モデル注意喚起の「黄色」点灯
通天閣では、日没間近の同日午後5時45分、大阪モデル黄信号を表すライトアップが点灯した。通天閣観光によると、大阪府からの要請を受け、1日から7日まで、黄色ライトアップを行うという。 昨年12月3日には、非常事態を示す赤のライトアップを行い、残念そうな表情で見つめていた通天閣観光の高井隆光社長。1日も厳しい表情は変わらなかった。「新型コロナウイルスの感染状況も改善の兆しがみえ、何とか医療崩壊せず踏みとどまることができたのはうれしい反面、リバウンドがどうしても気になっております」と話してくれた。
通天閣では、先週土曜の入場者数が500人近くになっていたが、コロナ前には1日の入場者が少なくとも3000人いたことを思えば、まだまだ喜べない状況だ。高井社長も「アクセルとブレーキのバランスが難しいですね」とこぼす。 しかし、なにもしないわけにはいかない。今回、大阪府からの依頼を受け、1日から7日まで黄色点灯を実施。大阪市内の飲食店時短要請に合わせ、午後9時で消灯する形で快諾した。 そして、コロナ禍の影響で社会見学などの学校行事が中止や延期となり、見聞を広げる機会が少なくなった関西の子どもたちを応援しようと、1日から関西2府4県限定で、中学生以下の入館料無料キャンペーンを開始した(31日まで)。 「子どもたちなりに、コロナ禍での混迷の中、通天閣にのぼって日ごろからの目線を変えることで、春休み期間に、なにかの発見につなげてほしいという思いがある」と高井社長。関西の子どもたちのマスクの下の笑顔をエネルギーに「一日も早い緑(非常事態解除の基準)点灯を目指したい」と語った。
ただ、やはり「感染防止対策」はしっかり行っていかなければならない。高井社長は「アクセルとブレーキのバランスが難しい」という本音も語ってくれたが、全力でコロナ禍を乗り切り、希望の輝きを灯し続けたいと、最後は力強く語ってくれた。