断熱等級6の145平米の家「家中の温度差ゼロ」。災害時も活きる太陽光発電・蓄電池、IoT活用のスマートハウスなど工夫も満載 大阪府・Fさん夫妻【断熱新時代・住宅実例】
キッチンとリビングの窓際の温度差はほとんどナシ
キッチンのグレードを上げたり、洗面台を大きいサイズにしたりと、標準仕様にプラスαしたい箇所がいくつかあったそうだが、それよりも住宅そのものの性能にコストをかけたほうがいいんじゃないかと考え方を変えたFさん夫妻。 「標準仕様でも十分な設備が備わっていましたし、使い勝手に全く問題ありません。シンプルなもののほうがお掃除やお手入れもラクでいいですね。それよりも、朝起きた時に寒さを感じなかったり、キッチンにいても、リビングにいても、寝室にいても、ほとんど温度差を感じることなく過ごせる快適さにとても驚いています」
当初は平屋を建てたいと考えていたそうで、F邸の間取りはとてもオリジナリティーが高く独創的だ。 「ずっと団地住まいでワンフロアで完結する生活でしたから、2階って必要かな?という思いがあったんです。なので、できれば平屋に住みたいなと思っていたのですが、本が大好きでたくさんの蔵書をどう収納するかが課題でした。そこで提案いただいたのが、ロフトと2階の納戸です。階段を2つ設けるという斬新なアイデアで、平屋のように1階で完結する暮らし+開放感のある吹き抜け、そしてたっぷりの収納スペースを設けた住まいを実現できました」 「普段はリビングのドアを開けっぱなしで生活していますが、冬も寒さを感じることなく、住まい全体がほぼ一定の温度に保たれています。玄関のスペースを挟んで寝室がありますが、冬でも朝起きた時に寒さを感じなくて、毎日快適な目覚めです。実家が木造の一戸建てなのですが、朝はとても寒くって、服をたくさん着込まないといけなかったのですが、この家は一年中薄着で過ごせます。温度・湿度計をキッチンとリビングのテレビボードに置いているのですが、ほとんど温度差はありません。リビングの大きな窓はLow-E複層ガラスで高性能な樹脂窓になっています。窓辺はとても日当たりが良いのですが、暑くなってきた最近でも奥のキッチンと1℃くらいの変化しかないのがすごいですよね」(妻) 「妻は暑いのが苦手で、私は寒いのが苦手。お互いに快適に過ごせる寝室環境なのがありがたいですね。調湿効果も高くて湿度も大体50~60%くらいを保っています。今日は雨上がりで68%ありますけどね。団地住まいの時は結露がすごかったので、エコカラットや珪藻土の使用も検討していたのですが、全く必要なかったです。これも高性能な断熱材と考え抜かれた設計仕様との相乗効果がもたらしてくれた結果だと思います」(夫) 気密性と断熱性、そして換気は切っても切れない関係性。すべての要素がしっかりと計算された住まいだからこそ、快適な環境が実現できている。
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