需要はあるが…大・中型トラック販売、7カ月ぶり前年割れの理由
日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめた8月の大型・中型トラック(登録車種「普通貨物車」から積載量1―2トンの台数を除いたもの)の販売台数は、前年同月比6・0%減の5396台となり、7カ月ぶりに前年同月実績を割り込んだ。トラック自体の需要はあるものの、架装メーカーの能力不足による供給の長納期化が続いているという。 【一覧表】メーカー別の大・中型トラック販売詳細 企業別では日野自動車とUDトラックスが前年同月の実績を上回った。日野自は同13・6%増の1351台だった。ただ、日野自では大型エンジン「E13C」搭載車など出荷を再開できていない車種もあり、2022年3月に公表したエンジン認証不正の影響は今も残る。 三菱ふそうトラック・バスは同17・6%減少。いすゞ自動車も同13・1%減となり、シェアは前年同月比で落としたものの依然として約4割の水準をキープしている。 いすゞの南真介社長は国内商用車市場について「コロナ禍で完成車の生産が減り、架装メーカーが能力を減らした。その後も人手不足でキャパシティーを増やせずタイトになっている」とした上で「(トラックの)オーダーは活発だが、車両の登録に結び付くまでに時間がかかっている」と指摘する。