ホンダ、通期世界販売を下方修正…中国の販売減「想定以上にスピードが速い」
ホンダは6日、2025年3月期の4輪車の世界販売台数目標を24年8月公表比10万台減の380万台(前期比7・5%減)に下方修正したと発表した。中国での販売減少が影響する。連結業績予想(国際会計基準)は売上高を5月公表比7000億円増の21兆円(同2・8%増)とする一方、当期利益は持分法による投資利益の減益などにより同500億円減の9500億円(同14・2%減)に引き下げた。 【一覧表】ホンダの決算詳細 営業利益は北米で電気自動車(EV)販売のインセンティブ(販売奨励金)強化の影響があるものの、2輪事業などで挽回し1兆4200億円(前期比2・8%増)の期初予想を据え置いた。 4輪車の地域別販売目標は日本、北米、欧州が増加を見込む一方、アジアが8月公表比10万台減の118万台(同28・5%減)となり全体を押し下げる。中国の新エネルギー車(NEV)市場拡大や価格競争激化が響く。 中国では工場閉鎖や人員削減を進めているが「販売減は想定以上にスピードが速い」(青山真二副社長)として、追加の生産能力削減や人員の適正化を前提に協業先と交渉していることを明かした。 24年4―9月期の4輪車の世界販売は中国の不振で前年同期比8・0%減の177万9000台。2輪車はインドやベトナムなどが好調で同12・0%増の1038万2000台となり、4―9月期として19年以来の1000万台達成となった。 また、青山副社長は日産自動車、三菱自動車と検討を進める協業策について、プラグインハイブリッド車(PHV)の車両供給・システム供給などを例に挙げ「粛々と協議を続けている」とした。