通天閣9月に再点灯決定 南側は電子看板に刷新 社長「全面LED化で情報発信ツールとして活用していきたい」
また、今回のリニューアル工事では全面的な塗装工事も行われた。通天閣は建設当時に鉄骨自体に亜鉛メッキ塗装を施していた。他のタワーと比べ塗装膜の持ちがいいが、今回は全面LED照明に切り替えるため、より夜間のライトアップが際立つようこれまでのグレーの塗装色から、明るめのライトグレー色に塗り替えられた。現在の2代目通天閣が建設されてから、2回目となる全面塗装。これが13か月にも及ぶ工事期間の長さの理由だった。 高井社長は「これまで使っていたネオン管1979本をやめてLEDに変えたので、この塗り替えで今までにも増してライトアップが映えるようになります」と話す。
今回の工事に高井社長は「皆様お待たせしました。通天閣のライトアップが1年1か月ぶりに再開します。今回は大阪関西万博に向けてライトアップ照明を全面LED化にリニューアルしました。夜間のライトアップがより映えるようにと今までは選択したことがない明るいグレー色(ポップシルバー色)を選択させて頂きました。通天閣が街をより明るく照らすことで更なる街のにぎわいに繋がればと思っております。9月22日の再点灯を是非お楽しみにしておいて下さい」と笑顔で話す。
また「今まで通天閣の外装4面はLEDとネオン管でのハイブリッド仕様で文字型枠看板でしたが今回は南面だけサイネージを新設し北面、東面、西面はLEDの文字枠看板になります。時計を示すLEDサイネージも南側に移設され、より新世界を訪れる人々の目にふれること間違いなし。情報の発信ツールとしても活用していきたいです」と続けた。
今回の工事総工費は非公表となっているが、以前に記者の「タワースライダー(昨年4月に通天閣内に開業した60メートルの滑り台)の総工費(3億円)は超えるか?」という質問に「昨今の物価高も影響してタワースライダーを余裕で1本増設できそうですね」と笑顔で答えていた高井社長。今回も様々な仕掛けで通天閣や新世界を訪れる人を楽しませてくれそうだ。 通天閣では9月4日の日没後に試験点灯を実施。同月22日の再点灯の際には、点灯式が行われる予定となっている。