J2客入れ再開も問題露呈…ファジアーノ岡山の主催試合は制限定員に1000人以上満たず県外来場自粛のはずの北九州サポも
公式戦の再開および開幕へ向けてJリーグが作成した、トータル70ページで構成される「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」のなかで、超厳戒態勢時のチケッティングとして「椅子の中心から半径1メートル以上の間隔を空ける」と謳われている。ファジアーノは両隣との間隔を3席ずつ空けるなど、より慎重にソーシャルディスタンスを取ったために上限が4000人になった。 昨シーズンのファジアーノはリーグ戦の1試合平均の観客数で、J2を戦う22クラブのなかで5番目に多い9444人をマーク。ホームにツエーゲン金沢を迎えた2月23日の開幕節には1万2434人ものファン・サポーターが駆けつけ、1-0のスコアで手にした勝利の喜びを共有した。 観客数に関する一連の実績に、4カ月以上もサッカーが日常から消える前例のない状況が加われば、寂しさを募らせてきたファン・サポーターで、あっという間に上限の4000人へ達しても決して不思議ではない。しかし、試合中に公表されたギラヴァンツ戦の入場者数は2294人だった。 「難しかった部分で言えば、チケットの販売方法が普段とはまったく違う状況でした。その部分でファン・サポーターのみなさまに、かなりご迷惑をおかけしたと思っています」 こう振り返った北川社長は、予想していたほどに入場者数が伸びなかった理由として、前売りチケットの販売窓口をオンライン方式に一本化したことをあげている。 「(これまでと同じく)グッズショップなどで販売することも考えましたが、(購入者の)名前と連絡先を把握しなければならなかったことに加えて、グッズショップ自体が3密の状態になってしまうことも避けなければいけませんでした。苦渋の決断でオンライン販売だけにしましたが、ファジアーノ岡山の場合、他のクラブに比べて(グッズショップなどで)チケットを買われる方が多かったところへ、オンラインの措置を取ったことで売れ行きに少し影響したのかな、と思っています」