なぜFC東京のスーパールーキー松木玖生がパリ五輪狙うU-21日本代表に“飛び級抜擢”されたのか
日本サッカー協会(JFA)は17日、パリ五輪世代となるU-21日本代表の初の国際試合となる、今月下旬のドバイカップU-23に臨むメンバー27人を発表。FC東京で活躍中のスーパールーキー、MF松木玖生(18、青森山田高卒)が抜擢された。 オンラインで記者会見に臨んだU-21代表の大岩剛監督(49)は、いわゆる「飛び級」で招集した松木が高校時代から抱き続ける向上心を高く評価。その上で「彼の姿勢や発言がチームを高いレベルに引き上げてくれると期待している」と、FC東京で開幕から3試合連続で先発を射止めている18歳がもたらす化学反応にも言及した。 アラブ首長国連邦(UAE)で開催されるドバイカップU-23で、日本は23日にU-23クロアチア、26日にU-23カタール両代表と対戦。29日には順位決定戦(対戦相手未定)と最大3試合を戦い、2024年のパリ五輪へ向けて本格的に始動する。
「レベルの高いプレーを見せ続けるタフさを備えている」
オンライン形式で実施されたU-21代表メンバー発表会見。約25分間にわたった質疑応答のなかで、大岩監督は「タフ」という言葉を少なくとも9回発した。 パリ五輪世代となる2001年1月1日以降、すなわち21世紀に生まれた選手たちに、フィジカル面だけでなくメンタル面でも指揮官が求めるキーワード。それをハイレベルで備え、ピッチの内外で具現化させているのが、同世代の選手たちが集うU-19代表ではなく「飛び級」でU-21代表へ抜擢された、2003年生まれの松木となる。 千葉県内で今月7日から9日にかけて実施された、U-21代表候補のトレーニングキャンプに臨んだ選手たちのなかに、実は松木の名前は見当たらなかった。 「クラブ内で感染者が増えた影響で活動がままならない状況だったので、コンディションのところで招集を見送りました」 新型コロナウイルス感染のクラスターが発生し、2月18日のJ1リーグ戦開幕直後から活動休止を余儀なくされていたFC東京の状況を考慮したと明かした大岩監督は、満を持して招集した松木へ寄せる大きな期待感をこう表現した。 「直近のゲームも含めて、彼が持つ質の高さやチームにおけるパフォーマンスを見て、今回のわれわれのグループにぜひ参加してほしいと考えました。レベルの高いプレーを見せ続けるタフさも備わっているので、そこに期待したいと思っています」 もっとも、松木を指導するのは今回のドバイ遠征が初めてではない。