なぜFC東京のスーパールーキー松木玖生がパリ五輪狙うU-21日本代表に“飛び級抜擢”されたのか
ドバイ遠征のメンバーにはGK小久保玲央ブライアン(21、ベンフィカ)とMF斉藤光毅(20、ロンメル)、ブンデスリーガ2部でデビューしたばかりのDF内野貴史(21、フォルトゥナ・デュッセルドルフ)と3人の海外組が招集された。 チーム全体の年齢を見ても、最も年上となる2001年生まれが小久保、斉藤、内野を含めて17人を占める。対照的に来月に19歳になる松木よりも年下の選手はMF中田英將(18、名古屋グランパス)と、大会期間中の24日に18歳の誕生日を迎えるDFチェイス・アンリ(福島・尚志高)の2人しかいない。 年齢が上の選手たちがほとんどを占める陣容だからこそ、ピッチ内外で松木が放つ存在感が触媒となって起こる化学反応に期待をかける大岩監督は、パリ五輪を目指して作り上げていくチームを、キーワードの「タフ」を交えながらこう説明した。 「アジア予選も含めて非常に過密な日程が待つなかで肉体的にも精神的にも、選手一人ひとりとしても、グループとしても、そしてチームとしてもタフでなければいけない。選手たちにはそれを大前提として訴えていきたいし、今回はわれわれが一歩前進して、今後にも二歩、三歩と前進していくためのメンバーとして選出しました」 現地で合流する海外組と所属チームの事情で遅れてドバイ入りする選手を除いた、松木を含めた20人は20日に集合。千葉県内でトレーニングを行ってから日本を飛び立ち、パリ五輪への本格的な第一歩となる、大岩体制下での初の国際大会に臨む。 (文責・藤江直人/スポーツライター)