「命の大切さ伝えたい」野口飛行士がJAXA退職会見(全文4完)
2025年の万博成功に向けて協力したい
昨年も、ドバイで開かれた万博も私は行かせていただいたので、やはりそういう意味で、万博が持つ魔力というか、時代を動かす原動力っていうのをすごく感じて帰ってきましたので。ぜひ2025年の大阪万博の成功に向けて、私もぜひ協力したいと思っていますし。 あとやはり、命の大切さ、時代の厳しさの中でもやはり命を大事にしていこうと。そういうメッセージが万博を通じて、もちろん宇宙開発も同じですけども、そういうメッセージが若い人たち、あるいは今生きる皆さんに伝わっていくように一緒に頑張りたいと思っています。よろしくお願いします。ありがとうございます。 司会:ありがとうございました。では次を最後の質問にさせていただきたいと思いますが。まだ質問されていなかったですかね。じゃあ、どうぞお願いします。
今後の活動で一番何を伝えていきたいか
産経新聞:産経新聞の【オネ 01:02:22】と申します。野口さん、26年間お疲れさまでした。ちょっと抽象的な質問になってしまうんですけれども、26年間の飛行士生活で得られたもので、一番大きかったなと野口さんが感じられていることと、それを子供たちに伝えていく上で、何を一番、今後の活動で伝えていきたいと思われているのか、この2点を教えていただけますでしょうか。 野口:ありがとうございます。宇宙に行くこと自体は非常に今、一般的になりつつありますし。観光旅行もありますし、数も増えてきていますので、ともすれば宇宙に行くこと自体がいかに危険、まだ危険なことであるかと、人間の体にとってまだまだ許容できない部分というのが多いというシンプルな事実。だけれども、宇宙で得られる知見と体験っていうのは、極めてわれわれにとっては大きな意味があるというところを、自分の体験から出る言葉として、若い人たちには感じてほしいなと思います。 それが教室での授業になるのか、文字としての伝達になるのか、あるいは違う表現になっていくのかは分かりませんけれども、宇宙に行って何かを感じて帰ってくるという、極めてシンプルな事実、体験を、直接手渡しで伝えられる限りは、伝えていきたいなというふうに思っています。 司会:ありがとうございました。それでは、ちょっとお時間も迫ってまいりましたので、これにて質問のほうは終了させていただきたいと思います。皆さま、たくさんのご質問、ありがとうございました。また、野口さんも丁寧に1つ1つお答えいただきありがとうございました。それでは、最後の最後に、野口さん、何か一言あれば、YouTube JAXAチャンネルをご覧の皆さまもおりますが。