宇宙飛行士・野口聡一さんが帰国会見(全文1)宇宙よりむしろ地上のほうが大変
国際宇宙ステーション(ISS)での約半年の滞在を終え、5月に地球に帰還した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士・野口聡一さんは9日午後、都内で記者会見を行った。 【動画】宇宙飛行士・野口聡一さんが帰国会見 5月にISSから帰還(2021年7月9日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「宇宙飛行士・野口聡一さんが帰国会見 5月にISSから帰還(2021年7月9日)」に対応しております。 ◇ ◇
2週間隔離を終えて今週から活動開始
司会:それではお待たせいたしました。JAXA、野口聡一宇宙飛行士の帰国記者会見を始めます。私、佐々木と申します。JAXA広報部です。よろしくお願いいたします。では野口さん、よろしくお願いいたします。 初めに野口宇宙飛行士から長期滞在ミッション、このたびのミッションの概要報告をさせていただき、そのあとご質問を受けたいと思います。また、最後にフォトショットの時間もございますので、ぜひその時間にお写真のほうをあらためてよろしくお願いいたします。それでは野口さん、お願いいたします。 野口:あ、いかがでしょうか。皆さん、こんにちは。記者の皆さま、そしてYouTubeでご覧の日本中の皆さま、無事に宇宙滞在を終えて、ようやくこのような形で直接対面する機会がやってまいりました。半年間の宇宙滞在の間には、皆さんからいろんな形で応援していただきまして、本当にうれしく思っております。滞在を終えて今2カ月ぐらいたったところなんですけれども、1カ月半ほどリハビリをやって、実は6月の中旬に日本には戻ってきたんですけれども、日本国政府のご指導どおり2週間隔離を終えて今週から活動を始めております。これまでリモートでは何度かお話しする機会がありましたけども、対面でいろいろとお話しするのは今週、特に大勢の方を相手にするのは今回初めてということで、いろいろお話をしたいと思います。
明るい展望を感じていただけるよう努力していきたい
日本に戻ってきて今2週間ぐらいで、連日皆さんが、メディアの皆さんが発信する情報を見ていますけども、宇宙ステーションが制約とか危険が多い、ストレスに満ちた生活かと思っていましたけども、むしろ地上のほうが大変だなと。これは別にちゃかしているわけではなくて、やはりコロナウイルスの影響、そしていろいろな、さまざまな災害、今週、特にかなり大変な災害ありましたので、被災者の皆さんにはあらためてお見舞い申し上げたいと思いますけれども、経済的な状況も含めて困難な状況にある方が大変いらっしゃると思います。 ですので、われわれも単に夢や未来だといって浮かれているだけではなく、われわれがやっていることは皆さんからのご支援があって初めて成り立っていると。さらに皆さんになんらかの形で明るい展望を感じていただけるように引き続き努力していきたいなと思っております。ということで今日は皆さんからのご質問にじっくりとお答えしたいと思います。一問一答でよろしくお願いしたいと思います。じゃあいきましょうか。 司会:はい。野口さん、スライドのほうはよろしいですか。はい。 野口:皆さんだいたいご存じのことだと思うので、あまりスライドに時間を掛けませんけれども、この辺が、あれですよね。ミッションスローガンで、皆さんよく見ていらっしゃるかな。この辺のミッションテーマに関しては、本日、私だけでは力不足ということで、JAXAから大勢支援隊が来ておりまして、難しい質問はあっちに振るということになっておりますので、運用グループの久留グループ長、はい、どうも、久留さん、よろしくお願いいたします。それから有人の、広報をずっとやっていただいている【落合 00:07:33】さんと【織田 07:34】さんかな。はい。もう本当に3名ともこの「きぼう」、そして宇宙飛行士の運用に非常に長く関わってきて、私よりはずっとこの辺のことは詳しく知っていると思いますので。佐々木部長も含めて、広報部、今回非常に頑張って、こういう素晴らしいセットでやっていただいているので、ミッションの話を順次していきたいと思います。よろしいですかね、こんな感じで。