“胸”を残して痩せるダイエット法はある? 専門家に聞く真相と対処法、効果的な運動や食品を徹底解説
冬は外に出るのが寒くてついつい家の中にこもりがちとなり、運動不足に陥りやすい季節です。一方、ダイエットをすると、「胸が小さくなってしまう」としばしば耳にします。女性にとって永遠のテーマともいえるバストをサイズダウンしないで痩せることは可能なのか? その真相と維持する方法について、共立美容外科の新宿本院院長兼総括院長の浪川浩明さんに聞きました。 【画像】1つでも当てはまったらサイズが合っていない可能性大! ブラのサイズチェック方法 ◆“部分痩せ”は難しい… バストキープに重要なのは「クーパー靭帯」と「乳腺」 胸を落とさずに痩せたいと願う女性は多いと思いますが、食事制限や有酸素運動などでダイエットを行うと、全身の皮下脂肪が燃焼されます。女性の胸は、個人差はあるものの、約80~90%が皮下脂肪で構成されています。そのため、有酸素運動などのトレーニングによって体全体の脂肪が燃焼されることで、胸の脂肪も一緒に減り、結果的に胸が小さくなってしまいます。 「結論から言うと、バストのボリュームを完全に残してダイエットを行うのは、難しいです」(浪川浩明さん) 一般的に脂肪は、「手首・足首」「前腕・ふくらはぎ」「上腕・肩・太もも」「胸・背中」「お腹」「お尻」「顔」と、内臓や脳から遠い部位の順に落ちると言われています。ただし、皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が落ちやすいため、お腹周りに内臓脂肪が付いている場合は、先にお腹が細くなる可能性もあります。 バストには、正しい位置を維持するための働きを持つクーパー靭帯があります。運動すると胸が揺れることがありますが、これによりクーパー靭帯に負荷が掛かり、切れたり伸びたりします。バストが垂れてしまう要因であり、一度損傷を受けたクーパー靱帯は修復することはできません。バストが垂れてしまうことも、胸のサイズダウンの要因になります。 また、ダイエットによる過度な食事制限は、栄養バランスだけでなく、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性が高まります。特に女性ホルモンが減少すると、母乳を作る「乳腺」が萎縮します。この「乳腺」は、胸を大きくする大切な要素の1つです。 栄養不足は、肌のハリや弾力がなくなってしまう原因にもなり、弾力を失ったバストはボリュームが落ちて形も崩れてしまうため、ダイエット前よりも小さく見えてしまう可能性もあります。