今日開催「LEGEND」井上尚弥vs比嘉大吾戦にヘッドギア無し“ガチ勝負”の1ラウンドあり!
だが、立場上“挑戦者”となる比嘉も“下剋上“を目論む。 「(井上との対戦は)光栄という感じ。世界的に知名度も高い。(対戦オファーを)断る理由はなかった。思い切り振り回していきますよ。ガチでないと、やられるんじゃないですか?」 この日、YouTubeの緊急生配信番組に出演した比嘉は、こう約束した。 Abemaのスタジオで行われた番組にはオープニングマッチで3月11日にプロデビュー戦を控えている元K-1王者の武居由樹(24、大橋)と戦う元WBO世界フライ級王者の木村翔(32、花形)も出演。プライベートでも親交のある比嘉を「井上尚弥君とは誰もやりたくない(笑)。僕も相手が尚弥君じゃなくて良かったと心から思う(笑)。それをちゃんと受けてかっこいい」と持ち上げてから「怖くないか?」と質問した。 比嘉は「多少、怖さはあるんですけどね」と正直に答え、数年前にスパーで拳を交えた際の話を振り返り「その時からスピードがめっちゃ速かった」と苦笑いした。 「目を瞑ってフルスイングしかない。対策はない。いつも通りでいくしかないんで。対策が通用する人じゃない。イノシシの突進がどこまで通用するか。今年イノシシ年なんでね。え? 受けません?(笑)」 比嘉らしくジョークを交えて殴り合いを挑む決意を明らかにした。 今回の試合は公開スパーリングのため体重制限はなく前日計量も行われなかった。現在の体重は「60、61キロ」という。フライ級時代には世界戦で減量に失敗しライセンスの無期停止処分を受けた。2階級上のバンタム級に上げて、いくぶん体重調整は楽になったが減量がないのは比嘉にとって何よりのプラス材料。元WBC世界ジュニア・ウェルター級(現スーパーライト級)王者の浜田剛史氏が持つ15試合連続KOの日本記録に並んだ剛腕をブンブンと振り回せば、ひょっとすれば“モンスター”を驚かせるシーンもあるのかもしれない。 コンビを組む野木丈司トレーナーは、井上尚弥への挑戦資格を「他団体の世界ベルトを巻くこと」としているが、比嘉も、この試合を“世界前哨戦”と位置づけて「バンタム級にいたら、いずれやらないといけない相手」と口にした。 今回のイベントの実現に向けて水面下で“ゴタゴタ”もあった。 JBC(日本ボクシングコミッション)が関与しない非公式試合ではあるが、医療従事者へのチャリティーイベントであることに賛同し東日本ボクシング協会が開催に向けて“協力”した。だが、理事会で承認を得る際の説明不足に加え、三迫ジムが同日に後楽園ホールで開催する日本フェザー級王者の佐川遼(26、三迫)対同級1位、丸田陽七太(23、森岡)のチャンピオンカーニバルのタイトル戦と興行がバッティングした。ただでさえ新型コロナの影響で各ジムが苦しい興行を強いられている状況下での業界タブーの“興行かぶり”。当然、三迫ジムをはじめ関係各所から非難の声があがった。