井上尚弥参戦の画期的チャリティーイベント「LEGEND」にパッキャオ出場計画があった!
ボクシングのWBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(27、大橋)ら新旧の世界王者が参戦するチャリティーイベント「LEGEND」が2月11日に代々木第一体育館で開催されることが21日、東京のホテルオークラで発表になった。PCR検査機器の販売、運営会社が主催する大会で、上限5000人予定の観客全員にPCR検査を行うという画期的イベント。6試合程度のエキシビションマッチ(スパーリング)が行われ、井上が誰と対戦するのかなど興味の尽きないものになっているが、実は、当初、6階級制覇王者でWBA世界ウエルター級スーパー王者の“生きるレジェンド”マニー・パッキャオ(42、フィリピン)が参戦する計画だったという。
5000人予定の観客全員にPCR検査を実施
新型コロナ禍で停滞しているスポーツ界、エンターテイメント界にとって画期的な試みだ。今大会では、選手、関係者だけでなく上限5000人を予定している観客全員にPCR検査を実施。入場をスムーズにするため2日前から会場前にテントを張って臨時のPCR検査センターを設置し、最短30分ほどで結果の出る高性能マシンを使って、事前に順次検査を行い、陰性判定者のみが入場可能となる。この日も、井上らの出席者だけでなく、関係者、メディアまで、約100人の会見参加者全員にPCR検査を実施するデモンストレーションが行われた。全員陰性だったが、1時間半程度で、すべての検査結果が出て定時に会見がスタートした。これが一般化すれば、イベント開催における感染リスクは限りなく低くなり、観客の安全を担保したイベント運営のモデルケースとなるだろう。 「新型コロナでスポーツイベントに限らず音楽業界などのエンターテイメント業界が大変な状況になっている。なんとか活動できる場を取り戻すきっかけになればと企画しました」と、株式会社オンサイトスクリーンの城戸正一・代表取締役社長の説明。超高速の小型卓上タイプのPCR検査機の販売、運営メーカーの「株式会社オンサイトスクリーン」が主催するゆえに可能になった大会だ。 ただ、現段階では、まだ一人1万円強の検査費用がかかるため、それをチケット代に乗せると価格が高額となり全国普及させるには問題は残る。今大会もリングサイド席が10万円で、一番安い席でも1万5000円と世界戦並みにチケット代は高い。だが、現在、保険適用外のPCR検査費用としては1万5000円前後が一般的。PCR検査を受けたいと考えていた人にとっては、レジェンドたちのボクシングを見れて、検査もできるのであれば、一石二鳥の絶好の機会になるのかもしれない。今大会は、収益の一部を医療従事者支援に使うチャリティーイベントで、1台、約300万円のPCR検査機を全国の医療施設に寄付するための費用などに充てるという。 その主旨に賛同した現役ボクサーが、井上、WBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(27、ワタナベ)、元WBO世界フライ級王者の木村翔(32)の3人。スパーリング形式のエキシビションマッチ大会だけに、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の“KOダイナマイト”内山高志氏(41)、昨年引退したばかりの元3階級制覇王者の“激闘王”八重樫東氏(37)も参戦する。