元世界王者・比嘉大吾がジム移籍&バンタム級再出発を発表…井上尚弥との夢対決プランも「まだ対戦はイメージできない」
元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(24)が30日、オンライン会見を開き、新興ジムの「Ambition GYM」への移籍を発表した。同ジムには4階級制覇王者で現WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(31)が所属している。比嘉は階級をバンタム級に2つ上げて「年内に2試合」、早ければ9、10月に移籍第一戦を行う考え。バンタム級にはWBA世界同級スーパー、IBF同級王者の井上尚弥(27、大橋)が君臨しているが、他団体の世界王座を獲得し、それを挑戦資格にした上で対戦したいという夢プランをぶち上げた。
移籍&再出発理由は野木トレーナーとのコンビ復活
オンライン会見で比嘉はジムを移籍しての再出発を報告した。 2月の1年10か月ぶりの再起戦では6回TKO勝利を飾ったが、「闘争心がない。今後、モチベーションが上がらなければ辞めるかも」と衝撃発言。その後、3月末で白井・具志堅スポーツジムとの契約を解除した。 「(移籍と再出発の)一番の理由は野木さんと、もう一度練習ができる。何も考えないでボクシングに集中できる環境ができたこと」 これまでタッグを組んでいた名トレーナーの野木丈司氏と組みボクシングに集中できる環境が整ったことから新ジムへの移籍、再び世界を目指すことを決意した。 「復帰したからには世界チャンピオンになる」 比嘉の新たなる旅立ちと、入れ違いで古巣の「白井・具志堅スポーツジム」は7月末で閉鎖することが決まったが、「生まれ育った小学校が廃校になった気持ち。チャンピオンになることで少しはそれ(恩返し)になるかな」との複雑な心境をも明かした。 比嘉の再出発は、階級を2階級上げてバンタム級になる。比嘉は、2018年4月の3度目の防衛戦で、前日計量に900グラムオーバーで失敗して王座を剥奪され、無期限ライセンス停止処分を受けた。減量は、比嘉のクリアすべき問題だった。 しかし、バンタム級には、パウンド・フォー・パウンド3位に評価されている世界的な最強ボクサー、井上尚弥がいる。かつてスパーリングをしたこともあり、比嘉は、その実力を肌で知っている。それゆえ「バンタム級にすごい人?いますね。でも今はまだ対戦はイメージできない。試合を数試合やって練習を重ねてから」と、対井上に威勢のいいコメントは口にしなかった。