正月に水下痢が止まらない! 女性医師を襲った「ノロウイルス」 食べたものへの後悔と反省
どうやら胃腸炎に悩まされているのは、私たちだけではなさそうです。アメリカでは一般的な胃腸炎が急増していると、警鐘が鳴らされています。 アメリカ疾病予防管理予防センター(CDC)によると、24年12月5日から11日の週にかけてノロウイルスの発生が91件[※3] 報告されました。これは、前週(11月28日から12月4日まで)の69件から増加しており、また昨年の同時期の発生件数(41件)よりも多い報告数なのです。 ノロウイルスは、アメリカにおける食中毒の主な原因です。CDC[※4] によると、米国で発生する食中毒の 58% は、ノロウイルスが原因であるといいます。毎年、1,900万から2,100万件の胃腸炎を引き起こし、外来診療は 227 万件(ほとんどが幼児)、入院は 10.9万件に上っています。 ノロウイルスとは、嘔吐や下痢といった胃腸炎の症状を引き起こす非常に感染力の強いウイルスです。ノロウイルスにはさまざまな種類があるため、生涯のうちに何度もノロウイルス感染症にかかる可能性があるというわけなのです。 ■感染したらどうする? 通常、ノロウイルスに感染すると、12 時間から48 時間後に症状が発症します。下痢や嘔吐、吐き気や胃痛が一般的な症状ですが、発熱や頭痛、体の痛みを生じることもあります。一日のうちに、何度も嘔吐や下痢を繰り返すため、脱水症状もきたします。通常であれば、これらの症状が1~2日続いた後、治癒します。 現在、ノロウイルスに効果的な抗ウイルス剤はなく、基本的には対症療法が行われます。脱水を予防するため、水分の摂取が大切になります。 ノロウイルスに感染する原因としては、次のようなものが挙げられます。 ・ノロウイルスに感染した人との直接的な接触。例えば、その人の世話をしたり、食べ物や食器を共有したりすることで感染が広がります。 ・ノロウイルスに汚染された食べ物を食べたり飲んだりすること。 ・汚染された物体や表面に触れた後、洗っていない指を口に入れること。