スズキ「フロンクス」とホンダ「WR-V」インド生産のコンパクトSUV。買うならどちらがおすすめ?違いは?
そもそも両モデルは、WR-Vが「ホンダセンシング」、フロンクスは「スズキ セーフティ サポート」と、各メーカーが設定するさまざまな先進安全装備を搭載する。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制機能、車線逸脱防止支援など、豊富な機能が満載だ。 なかでも、高速道路などで設定速度や車間距離を保ちながら前車を自動で追従するACCは、近年、全車速対応式が一般的。渋滞時に前車が停止した場合、自車も自動で停止する機能を持っているモデルも多い。また、スイッチ操作でパーキングブレーキをオン/オフできる電動パーキングブレーキ、停車時にブレーキペダルを踏み続けなくても停止状態を保持するオートブレーキホールドなども採用例が増えている。さらに、走行時に自車の死角を走る車両の存在をドアミラーの点灯で知らせるブラインドスポットモニターも、今では軽自動車にでさえ搭載されている機能だ。
ところがWR-Vには、これら機能がない。これは全グレードの価格を250万円に抑えるため、搭載機能を制限したためであろう。一方、フロンクスは、これら機能をすべて完備する。加えて、駐車時に自車を空から見たような映像などをセンターモニターへ映し出せる「全方位モニター」、速度や燃費などの運転に役立つ情報を運転席の前方へ映し出す「ヘッドアップディスプレイ」なども標準装備する。いずれも、WR-Vには備わっていない機能ばかりだ。これらにより、より高い次元の運転支援機能を有するのはフロンクスと言えそうだ。
このように、価格が近いわりに、装備が充実しているフロンクス。ただし、フロンクスの場合、選択する仕様やボディカラーによっては、280万円を超える価格になるので注意したい。フロンクスの設定カラーは、モノトーン仕様車4色、ルーフがブラックとなる2トーンルーフ仕様車5色の全9色だ。 なかでも、モノトーンのアークティックホワイトパール塗装車は、税込み価格が3万3000円増し、2トーンルーフ仕様車は税込み5万5000円のアップとなる。さらにアークティックホワイトパールのボディ色で、ルーフ部がブラックとなる2トーンルーフ仕様車では、税込み価格8万8000円のアップとなる。そのため、例えば、アークティックホワイトパールの2トーンルーフ仕様車を選ぶと、税込み価格は2WD車で「254万1000円+8万8000円=262万9000円」、4WD車では「273万9000円+8万8000円=282万7000円」となるのだ。