劇中車の主役はランボルギーニ・カウンタック! エンタメ要素満載のカーアクション映画「キャノンボール」が類まれな名作である理由
ランボルギーニの粋な計らいで実現したジルとマーシーの再会
1981年12月に日本公開されたカーアクション映画「キャノンボール」(原題:The Cannonball Run)。冒頭の黒いランボルギーニ・カウンタックLP400Sとパトカー(トランザム)の追走シーンは後にシリーズのお約束になるのですが、この映画の内容を含め劇中車が今回のお題。 この記事の他の画像を見る
昭和56年12月。ワイは17歳にして初めて全身スパッツの外人美女を目撃することになるのですが、アグネス・ラムか烏丸せつこ(1980年6代目クラリオンガール)かってくらいの衝撃を受けることに。余談ながらスパッツ繋がりですと、アニメのキャッツ・アイ放映は昭和58年7月です。
映画公開40周年を迎えた2021年にはちょっとした記念イベントもあり、また、この個体は同年、文化的価値が認められ米国議会図書館に登録され(30番目の車両として)、さらに「ナショナル・ヒストリック・ヴィークル・レジスター」(ハガーティ・ドライバーズ・ファウンデーション)に登録。
内務省と議会図書館、コレクターを代表する格好で大手保険会社ハガーティが母体となる財団という強固な3団体により劇中車の状態でガッチリ守られています。
さてこの個体(♯112112)、サンターガタ・ボロニェーゼにあるランボルギーニの工場からラインオフしたのは1979年11月。その後、ローマのディーラーが販売し渡米。コレを購入したのがキャノンボールの監督ハル・ニーダムの友人であり、二人の意見が合致して劇中車への採用という流れに。
フロントノーズ上のウイングは劇中車固有のカスタマイズ(舞台メイク)と同社のリリースにあるのですが、当時、確か州によってはバンパーの高さ制限があったような記憶も(曖昧)。苦肉の策のスポイラー形状もいまでは許容範囲というか、コレはコレでカッコいいかもという受け止めに。3本の無線アンテナと12本出しのテールエンドは映画用のカスタマイズという解説に納得。
ネロ(黒)外装とセナぺ(マスタード)内装の組合せはオリジナル。ボディも見た感じカサ上げ前らしく薄くてカッコよろし。コレマタ曖昧な記憶ながら後期型のLP400Sは30mm天井が高いので、現在の相場はシリーズのなかでも一線を画します。