【Q&A】コロナ接触確認アプリ「COCOA」とは?
新型コロナウイルスの陽性確認者と接触した可能性がある人に対して通知が届く、接触確認アプリ「COCOA(ココア)」。政府は感染拡大防止の観点から、より多くの人の利用を促しています。このアプリ、どのような仕組みになっており、どれくらいの人が用いているのでしょうか。
Q:どういうアプリ?
自分が約1メートル以内の距離で15分以上接触した人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された場合、そのことを通知するスマートフォン(スマホ)のアプリです。政府が開発し、6月19日に配信を開始しました。 陽性者と接触した可能性を知らされ、「検査の受診など保健所のサポートを早く受ける」(厚生労働省ホームページ)ことができるようになります。
Q:どういう仕組み?
アプリをインストールしたうえで、スマホにある近距離で通信するBluetooth(ブルートゥース)機能を活用します。同機能を「オン」にすることで、他のスマホと近づいた情報が記録され、近接していた相手が陽性となった旨を報告した際に、その通知を受け取る仕組みです。 厚生労働省によると、近接記録は暗号化され利用者のスマホの中にだけ残されるほか、14日以上経過した情報は自動的に無効になるそうです。
Q:ブルートゥースをオンにしないとどうなるの?
検出機能が働かないので効果がありません。利用者本人と陽性となった人の双方がアプリをインストールし、ブルートゥース機能もオンにする必要があります。 ただ、(1)アプリをインストールすること(2)ブルートゥース機能をオンにすること(3)陽性となった場合に感染報告をすること――のいずれも任意です。
Q:どれくらいの人がインストールしたの?
10月16日時点でのインストール数は約1849万件です。 1人1件だとすると人口の15%弱に行き渡っている計算になりますが、一度削除した人による再ダウンロードやスマホの買い替えによるダウンロードも含むほか、インストールした人であってもブルートゥース機能を「オン」にしているか否かは分からないため「インストール数=利用者数」ではありません。
Q:アプリによる効果は?
当初は「普及率が6割なければ効果がない」と言われていました。 オックスフォード大の研究が元とされ、安倍晋三前首相も5月25日の記者会見で、同大学の名を挙げながら「このアプリが人口の6割近くに普及し、濃厚接触者を早期の隔離につなげることができればロックダウンを避けることが可能となる、大きな効果が期待できる、という研究があります」と発言しました。 しかし、この「6割説」は間違って世に広がった情報であったことが指摘されています。60%に満たなくても一定の効果があるとの報告もあります。