【京都・清水五条】一週間連続で通う常連も! 中毒性のあるdesert club「Harmonika(ハーモニカ)」のデセール実食レポート
メインのフルーツには手を加えず、素材のポテンシャルを引き立たせる構成の一皿
まず作ってもらったのは「洋梨」メインの一皿。薄くスライスした洋梨で作られた薔薇が美しいです! この内側には、国産のヨーグルトをベースにクリーム状にした酸味のあるクレームダンジュ。そして、柚子で作ったコンフィチュールのソース、賽の目切りにした和歌山産みかんが入っています。その周りに、国産のクラフトジンで作ったシャーベット。泡のソースにはライチの香りを移していて、最後に目の前でライムの果皮を削り、全体的に「爽やか」な仕立てです。元料理人の松本シェフが考えるデザート構成は、パティシエとどんな違いがあるのだろう? と気になり、聞いてみました。「パティシエは基本、持ち帰り前提のケーキを作る方が多いですよね。だからフルーツなども、一度ピューレやムースに加工して、生クリームやバター、砂糖と合わせます。その『加工』をして美味しさを引き出して表現するのが、パティシエさんたちの技術なのだと思います」「自分は、旬のフルーツはできるだけそのまま出していて。洋梨を美味しく食べてもらうために、周りにどんな味、食感、香りがあればいいのかなっていう考え方をします」主役のフルーツは手を加えずに、その良さを引き立たせるために脇役となる素材を存在させるのだとか。それぞれを単体で口に含んでも意味がなく、すべてが合わさってはじめて成り立つ、まるで一つの「劇」のようです。ただ、色々な味や香りはするものの、何も考えなくてもシンプルに美味しい。これが「Harmonika(ハーモニカ)」の魅力です。「常連のお客様、多いですね。一週間連続で来てくれる方とか、海外の方だったら日本に来る度に必ず寄ってくれるとか。外国語はまったくできないんですけど、なんとか会話できています(笑)。大事なのはコミュニケーションを取りたいっていう気持ちなので。次に来てくれた時には相手の国の言葉で迎えてあげたいな、という想いで、中国語や韓国語、イタリア語にスペイン語…挨拶は覚えるようにしています」