「適応障害」になりやすい人の特徴。経験者が語る“壊れる寸前まで働いた結果”ついとってしまった行動とは
「適応障害」という病気をご存じでしょうか? 適応障害の診断を理由に休養に入る芸能人のニュースを耳にしたりと、近年話題に上がる事が増えてきているように感じます。 【精神科専門医が教える、ストレスとの上手な付き合い方】おすすめの解消法、かえって逆効果な行動って? では、この適応障害はどういう症状なのか。ある特定の状況や出来事が、その人にとっては耐え難いほどの苦痛を生み、その苦悩が気分や行動面に症状として出るというものです。 適応障害になると、具体的にはメンタル面では抑うつ、不安、イライラや焦り、緊張などが現れ、行動面では過度の飲酒や暴食、無断欠勤、攻撃的な行動、破壊衝動などが見られることがあります。 不安が強く緊張が高まってくると、心臓のドキドキが止まらなかったり、汗を過剰にかいたり、めまいがするといった症状が出ることも珍しくありません。 適応障害の原因はストレスです。外からの刺激に対してのストレスや、個人的なストレスなど、何に対して心労がたたるかは人それぞれです。 前者は、職場や恋愛などの対人関係や、慣れない仕事でのストレスがイメージしやすいかと思います。後者は、他の人からすればたとえ些細なことであっても、本人にとっては大きなストレスになるような心労を指します。 だから、適応障害は環境や人間関係の変化だけではなく、「働きすぎ」や「頑張りすぎ」の人もなる可能性が十分にあるんですね。
適応障害になりやすい人の特徴
<自覚症状がなく、突然起きることもあるから注意が必要> 発症しやすい人は、以下のようになります。 ・繊細で傷つきやすい ・自分の思われ方や見られ方をつい気にしてしまう ・責任感が強すぎる ・切り替えるのが苦手 ・自分の感情を抑圧することがよくある 特に最後の「自分の感情を抑圧することがよくある」は、多くの日本人が無意識無自覚にやりがちなんですよ。 「ここで嫌だと言ったら、ワガママだと思われそうだから言えない」「これぐらいのことは自分で処理できないと笑われそう」とか、抑圧する理由がそこにあるんだとしたら、自覚症状はまだある方です。 しかし、心労がたたりまくっているのに自覚症状がまったくない場合。こういう人はある日突然、反動がやってくる場合が多いので注意が必要です。 なぜ自覚症状がないのか。理由は以下です。 ・人に相談事や悩み事を打ち明けるのが苦手 ・自分の感情や気持ちを言語化する習慣がなかった ・今まで自力で解決してきたから、自分で処理するのが当たり前になっている ・前までは余裕でいけていたから、それが今も続いているという錯覚 ・期待に応えようとしすぎて、自分の気持ちをないがしろにしてしまう ・元々自分の感情や気持ちに鈍感 過度なストレスがかかっているのに、まったく自覚症状がない人は、このどれかになっていたり、複合的に絡み合ったりしている場合が多いです。