「適応障害」になりやすい人の特徴。経験者が語る“壊れる寸前まで働いた結果”ついとってしまった行動とは
自分のストレスに気づけなかったある出来事
<壊れる寸前まで働いた結果、ついとってしまったある行動> 僕はあまり適応障害を発症しやすい人の項目には当てはまらないのですが、今思うと寸前だったんだなという出来事がありました。僕の話が続くので恐縮ですが、どうか最後までお付き合いいただけると幸いです。 この仕事を始めて2年半ぐらいまでは、初回の方限定で無料のメールカウンセリングと、2回目以降の方に向けた有料のメールカウンセリングを行っていました。 ご相談をいただいてから3日以内に返すというルール設定をしていたのと、たとえ無料でも真摯に返すという姿勢だったため、ありがたいことに当時は有料メールカウンセリングが、収入の半分以上を占めていたんです。サービスを開始して1年半も経つと、1日何十件ものご相談メールに返信するのが当たり前の日常になっていました。 朝起きてメールボックスを開くと、10件以上メールが溜まっているのはザラで、ようやく1日の返信が終わったと思ったら、また何件ものお申し込みが入るという日も珍しくなかったんですね。 僕はお酒を飲むのが好きなのですが、外へ飲みに出かけた日は、メールの量がどれだけ溜まっているか気になりすぎて心から楽しむことができませんでした。気になりすぎて、つい出先でメールチェックをしてしまい、溜まったメールの量に応じて、「せっかく飲みに来てるんだから忘れよう」と深酒をするということもありました。 こんな生活を1年近く続けていたある日。 僕にとって、尋常じゃないほどのメール数が届いていた日があって、何かを思いっきり叫びながら机を叩いてしまったんですよ。完全に突発的な行動だったので、自分がそんな状態になっていることにすごく驚いたことを覚えています。 さすがにこの状態はヤバいと思いましたし、こんなにもストレスがかかっていたことを自覚せざるを得なくなったので、この時は本格的にメールカウンセリングを廃止にしようと考えました。 でも、収入の半分を占めているわけですから、悩みに悩んだのは言うまでもありません。結果的に廃止して今に至るわけですが、メールカウンセリングを辞めた直後は、「これほどまでに違うのか!」と自分でも驚くほどの開放感がありました。 もう一つ驚いたのは、知らずのうちにメールボックスを開くことに、かなりの恐怖を感じていたこと。サービスを辞めたのにもかかわらず、メールボックスを開くことに対する恐怖はしばらく消えてなかったので、改めてめちゃめちゃ無理してたんだなと思いました。 誤解がないように言っておきますが、メールカウンセリングに申し込んでくださったクライアントさんたちが悪いのではありません。僕が自分の限界を分かっていなくて、超えてまでやりすぎてしまったのがいけなかったのです。 「3日以内の返信もやりすぎでしょ」という声もあるかもしれませんが、期限を5日にしていても、1週間にしていても、廃止になったのは遅かれ早かれだったと思います。