<目を動かす>だけで全身の力みや緊張がほぐれる?眼球運動が全身疲労に効果的な理由は「脳の構造」にあった
厚生労働省によると、柔整師が手がける施術所(整骨院)は2018年末時点で約5万カ所となり、10年間で約1.4倍に増えたそう。現代社会で、それだけ体の悩みを抱える人が多いことの表れと思われますが、「疲れにくい体づくり」の専門家でパーソナルトレーナー・坂村純子さんによれば「従来の筋トレやストレッチは逆効果になることも。それより体の構造を正しく知って力みを取ることが大事」だそう。坂村さんの新刊『オトナ女子の「やっかいな疲れ」がとれる大全』より実践的な対策を紹介します。 【書影】若い頃には感じなかった疲れや不調が「快調な毎日」へとガラッと変わる!『オトナ女子の「やっかいな疲れ」がとれる大全』 * * * * * * * ◆「眼」の動きで体の緊張や「力み」をとる 今では、老若男女問わず、大多数の人がスマホやパソコンを一日中見ているような生活になっていますが、近くの一点を長時間凝視することで、目の周りの筋肉はもちろんのこと、全身が緊張状態となっていると思われます。 人間の眼は、もともと近くを見るようにつくられてはいません。 人間がこの地球上に誕生したといわれる、原始時代をちょっと想像してみてください。 その時代は常に遥か遠くを見て、命の危険から身を守り、生きていくために狩りもしていましたよね。 時代は変わっても、人間の眼は昔も今も変わりはありません。 また、人間が立った姿勢で維持できているのは、目からの情報と三半規管のバランス情報があるからです。 筋肉だけではないのですよね。
◆「眼球運動」をより効果的にする背中のストレッチ ボディマップの話は詳しく著書で触れていますが、ボディマップをつくるうえで、脳が一番信頼している情報が、実は視覚情報。 つまり眼の動きをよくすることで体も驚くほど短時間で緊張や力みがとれて動きやすくなる効果があるのです。 図でご紹介する方法は、体が動きやすくなること以外にも、眼性疲労や前屈が硬い方、また、背中が硬い、体を反れない方、腰痛、肩こり、首こりで悩まされている方に効果的です。 まず眼球運動をする前に、 前屈と後屈と片脚立ちをやって、今の体の感覚を覚えていてください。
◆目を動かすだけでOK!自然と体の緊張や力みがとれていく! それから1~4までを5回~10回繰り返します。 4まで終えたら、前屈と後屈、片脚立ちのビフォーアフターの確認をしてみましょう。 <まとめ> 脳が一番信頼しているのは視覚情報 眼の動きをよくすることで、短時間で緊張や力りきみがとれて動きやすくなる ※本稿は『オトナ女子の「やっかいな疲れ」がとれる大全』(大和出版)の一部を再編集したものです。
坂村純子
【関連記事】
- 「体力が落ちてきたから」「不調を改善したいから」慌てて筋トレ。しかし…専門家「いきなり表面の筋肉を鍛えるのは逆効果かも」
- 人類史上で最も長生きした女性が「1週間に1キロ食べた」好物とは…医師「疲れ知らずの体をつくるのに食事の変革は必須」
- 階段の上りと下り、実は筋トレ効果が高いのは…筋肉先生・谷本道哉「階段を避けてエスカレーターに行列、なんて本当にもったいない!」
- 普段の「歩く」がこれだけで「エクササイズ」に激変…筋肉先生・谷本道哉「ちょっとの工夫で運動の強度が2倍以上もアップ」
- 筋肉先生・谷本道哉<40代に見える50代><60代に見える50代>は何が違うのか?「高齢だから筋トレしても手遅れ」ということは決してない