「何度やってもレジの金が合わない!」脱サラ中年バイトを「週5」で雇ったコンビニ店長が、物凄く後悔していること
コンビニは現代社会を写す鑑と言われる。そんなコンビニで頻発する問題として「店のお金が合わない」という事があるそうだ。 この記事の他の画像を見る 大抵はお釣りの渡し間違いなどで起こる些細な金額だが、中には数千円から数万円の違いが起きることもある。 その場合は防犯カメラなどを調べて厳重にチェックが行われるらしい。 今回は従業員の金銭トラブルについて、とあるコンビニ店長の桜井紀香さん(仮名・38歳)に話を聞くことができた。 桜井さんは学生時代からコンビニでアルバイトをしており、そのままの流れで店長になった。現在も結婚はしておらず、独身でバリバリ働く女性だ。やさしい表情の裏には、どこか疲れているような雰囲気も見て取れた。 「コンビニではレジ内に残っている金額と、実際に売り上げた後の計算額が合わないといけません。そのため朝、昼、夜と、レジ内の金額をチェックして計算するんです。でも完璧に合っていることは稀で、±100円程度の違いはよく起こりますね。お釣りの渡し間違いとか、レジ下に硬貨を落としてしまったりとか。それくらいならいいんですけど…ある時期から金額のズレが頻繁に起きるようになったんです」 ある時期というのは、このコンビニに石黒浩次(仮名・36歳)という男性がやってきた頃からだ。 石黒さんは県内の離れた地域から、突然ここで働きたいと言って来たという。 「最初はもうすぐ就職するから、それまでのつなぎという形で短期の契約をしていました。ちょっと小太りで目に光が無いような印象でしたが、声は大きくて愛想のいい方だったので喜んで採用しました」 1ヶ月後に石黒さんは就職のため東京へと旅立っていったそうだ。しかしすぐに石黒さんは戻ってきて、ここで働かせて欲しいと頼み込んできた。話を聞くと、就職先で自分が希望していた話と食い違いがあったらしく、辞めて帰ってきたとのことだった。 「この時点でなんかちょっと怪しい人だな……と思っていましたが、週5で入ってくれると言うのでとても助かりました。店も人手不足だったし、多少は経験者だったのでまた採用することにしたんです。でも週5でコンビニのバイトをする人って、本当に変わり者が多くって」 それから石黒さんは毎日このコンビニで働くことになった。多少不器用で要領は悪いが、しっかり働いていたので桜井さんも安心していたという。しばらくすると石黒さんはこんな話を持ちかけてきた。 「僕はこのコンビニで働くのが自分の性に合っていると思いました。お客様の笑顔を見ながら働けるのがすごく幸せなんです。出来ればずっとここで働いていきたいと思っています! これからも頑張っていくので、良かったら給料を上げていただけませんか?」 そう言って石黒さんは桜井さんの目を見つめながら、手を握りしめてきた。 石黒さんはここで働く前はいろんな職場を点々としていたそうだが、過去にはホストの経験もあったらしい。 満面の笑みで見つめるその顔からは、自信が満ち溢れていた。 「ちょっと悩みましたが、週5で入ってくれるスタッフは中々いませんし、給料の割増を承諾しました。これからの頑張りに期待して、将来はシフトリーダーなども任せられたらな……と伝えました」 しかしその期待とは裏腹に、その後スタッフやお客様からの評判は良くなかったようだ。 表向きにはいい顔をするが、やっていることは無駄な仕事が多かった。 スタッフの1人は石黒さんについてこう話す。 「見てください、こんなにキレイになりましたよ。と言って、毎日事務所を2時間も掃除してるんですよ。そのあいだ表は忙しいことになっているのに。実際はただサボってるだけなのがバレバレです」 他にもおしゃべりが多く、レジでの対応も良くない事が多かったという。 勤務中も休憩時間以外に、頻繁にタバコに行く姿があったそうだ。