立憲・枝野代表が外国特派員協会で会見(全文1)1年延期か中止かIOCと交渉すべき
1日100万件の接種達成という根拠なき発言
おとといの党首討論でも総理は、すでに1日100万件の接種は達成したという根拠なき発言を無責任にされました。すでに報道機関だけではなくて、加藤官房長官自体がその総理の発言を否定しているという情けない状態です。10月、11月までに全ての国内の希望者に接種を終えるというのも、まったく根拠がないということも政府自ら官房長官が明らかにせざるを得ないという状況になっています。 総理の言うように順調に進んだとしても、集団免疫ができるのは秋以降になるということの中で、それまでまだ数カ月の間、感染を本当に抑制し、亡くなられる方の数を抑えるというようなことができるのか、そのことに対する政府のそもそも意欲自体が感じられないというのを残念に思っています。 オリンピックについては参加される選手、コーチなどに限ればさまざまな対策が一定の効果を上げることが期待できるかもしれません。ただ、これに伴ってまず海外からたくさんの方が日本に来られる。それから日本の国内でも人の移動が激しくなる。それから夏休みと重なったり、すでに今年、半年にわたってさまざまなことが自粛を求められていて、その反動が生じることが、危惧が大変高いということを考えると、このまま開催すれば8月、9月に国内的に今までの第3波が一番高い感染の山だったと思いますが、それを超えるような国内における感染の爆発を生じる恐れが非常に高いと言わざるを得ないと思っています。 従って、日本の国民の命と暮らしを守るという責任を負っている日本のリーダーの責任としては、選手の皆さんのことを考えるとなんとか開催をしたい気持ちは山々ですが、ワクチンの効果が間違いなく現れることが期待される1年延期か、中止かという選択をIOCとの間で交渉すべきであると言わざるを得ません。 返す返すも、ワクチンなどのめども立たない中で、2年ではなくて1年延期ということをIOCと交渉して決断をした安倍前総理の責任が大きいということを指摘して、私の冒頭発言は終わらせていただきます。