立憲・枝野代表が外国特派員協会で会見(全文1)1年延期か中止かIOCと交渉すべき
現段階で五輪開催を止めることは可能か
司会:ちょうど20分ぴったりということで、ありがとうございます。非常に珍しいことです。いいですか。司会のほうから最初に質問させていただきます。非常に簡単な質問ですが、現段階でオリンピックの開催を止めることは可能かどうかということです。 枝野:制度的に言えば、日本の出入国の権限は日本政府が持っているわけですから、それを止めてしまえば強引にでも止めることは可能です。従って、その権限を背景にしてIOCと交渉するということであれば、まだ間に合うと思います。 司会:Thank you. どうぞ。(英語)
海外首脳たちに何か強いメッセージは
西村:冒頭、ありがとうございます。フランス公共ラジオ局ラジオ・フランスとリベラシオン新聞の特派員、西村と申します。よろしくお願いします。1点お願いします。菅総理大臣はちょうどイギリスでG7の首脳会議に参加し、おそらく日本でワクチンの接種が急速に進んでいると言った上で、東京大会の開催を巡って、ほかの6カ国の首脳の応援メッセージを頼んで、なんらかの形で支持を受けます。枝野さんは日本の野党のリーダーとして、事前に海外向けの、首脳たちに何か強いメッセージ、言いたいことはありませんか。 枝野:私は、各国のリーダーは自国の選手やコーチ、オリンピックに参加する選手やコーチなどの命や健康を守る責任は負っていますが、日本の国民の生命や暮らしを守るという責任を負っている者ではありません。自国の選手、コーチの命と健康を守れると考える各国のリーダーが開催を歓迎するのは当然のことだと思います。 しかし、私や菅総理には、それに加えて日本の国民の生命と健康、そして暮らしを守るという責任があると。従ってそこに責任を持たない外国の皆さんから支持を受けても、なんの説得力はないと思っています。 司会:どうぞ。
なぜ目詰まりが解消しないのか
ビデオニュース・ドットコム:Teddy Jimbo, Video News. 枝野さんに日本語で聞きます。枝野さん、安倍政権、菅政権とコロナ対策をやってきて、記者会見なんかでも何度も質問をしたんですが、結局どうしても答えが分からないし、取材をしても謎のものっていうのが幾つかあって。それが、どうも日本におけるコロナ対策ではかなり本質的な部分だと思うので、じゃあ枝野さんがもし政権を取っていたら、それがどう違うのか。また、そもそもそれはなんだったのか、何が問題だったのか、枝野さんのお考えを聞きたいんですが。 まずPCR、増やす、これ、どれだけ増やすべきかっていう議論があるのは承知していますが、政権はとにかく増やす、増やす言って、言った分だけ結局増えたことがない、試しがない。一番最初に安倍さんが言った数までもまだ増えてないという問題があります。増やそうとしているのに増えない。どこかに目詰まりがあるという言い方もしたけど、その目詰まりが何かもよく分からない。 病床の転換、これも、一生懸命やるやる言って、結局全然進まない。世界一病床数がある日本が、コロナ病床にせいぜい数%しか割いてなくて、常に医療逼迫の状況にひんしている。これもなぜか全然進まない。それも、理由もはっきり、お願いするしかできないんですっていうことは総理は会見で言ったけど、じゃあどうしてそれを変えないのかについての説明がない。 それから今回のワクチン。ワクチンも、さっき枝野さんが言ったみたいに、100万とか言ったけど、実際は100万で打ったとして、高齢者が2カ月ですよね。72日間。全員だと、今年いっぱいでぎりぎり間に合うか、間に合わないか。毎日100万打ってその数字だけど、100万まだ打てたことは、実際はない。アメリカは一番多いときに400万打ってますよね。 歯医者さんに打ってもらうだけでも、もう実は、補償をどうするかで大騒ぎになるっていうくらいなので、日本ではなかなか打ち手を増やすことが難しいような状況。ワクチンにしても病床にしても、PCRにしても、なぜか日本ではそれができない。 まず枝野さんは、なぜこの目詰まりだのなんだのっていう表現をされているものが、日本ではこの非常事態下でも解消できないのか。それから枝野さんが政権を取れば、それはどうやってそういったものが解消できるのか。それをお願いします。