カーリング因縁の日韓戦の明暗を分けた藤澤五月vs“メガネ先輩”のショット成功率の違い…71%と90%
北京冬季五輪のカーリング女子1次リーグが14日、北京市内の国家水泳センターで行われ、日本代表ロコ・ソラーレは平昌五輪銀メダルの韓国に5-10で完敗を喫し、大会通算成績を4勝2敗とした。 午前中に行われた中国との第5戦で10-2と快勝。連勝を「4」に伸ばした日本だったが、韓国を率いる“メガネ先輩”ことスキップ金恩貞(31)が連発したスーパーショットの前に状況が一変。対照的に頼みのスキップ藤澤五月(30)にはミスショットが目立ち、第9エンドで2点を失い、5点差をつけられた段階でコンシードを宣言して負けを認めた。 参加10か国が総当たりで対戦する1次リーグの6試合を終え、世界選手権優勝のスイスが5勝1敗で首位をキープ。日本、アメリカ、平昌五輪金メダルのスウェーデンが4勝2敗で、カナダ、イギリス、韓国が3勝3敗で続く大混戦のなかで、準決勝へ進む4位以内をかけた戦いは残り3試合へ突入。日本は15日にイギリスと対戦する。
「自分たちから先にミス」
選手たちの言葉をライブで視聴者へ届ける、胸元につけられたワイヤレスのピンマイクが、日本が強いられ続けた劣勢を象徴する音声を拾った。 「今日は相手、何でも決まるから」 先攻の日本が5-8と3点を追う第9エンド。スキップ藤澤の第1投を前にして4人が集まったなかで、セカンドの鈴木夕湖(30)が思わず漏らした本音だった。 果たして、藤澤が「止まってくれ」と願いを込めた最終投は、無情にもハウスの中心を越えていく。 韓国のNo.1ストーンが確定した状況に追い打ちをかけるように、スキップ金恩貞が最終投で正確なドローショットを決めて2点を追加した。 直後に日本が負けを認めるコンシードを宣言した。試合後のフラッシュインタビュー。最終投で韓国のストーンに当てられず、優位なはずの後攻で韓国に1点をスチールされた第1エンドを皮切りに、ミスで自滅した一戦だったと藤澤は振り返った。 「第1エンド目に自分のショットから相手に点数を取られてしまって、流れが完全に韓国の方へ行ってしまいました。韓国の方がミスは少なかったんですけど、どちらかと言うと自分たちから先にミスをしてしまったことの方が多い試合でした」 執念をむき出しにして臨んできた韓国に、ミスを誘発された一戦でもあった。