今日ジャパンC!夢の3強対決を制するのは?
ローテーションで一番厳しいのが、天皇賞・秋から中3週となるアーモンドアイである。しかし、ジャパンカップへの参戦、ここを引退レースにすることは当初から想定されており力を出せる状態なのは間違いない。クリストフ・ルメール騎手は、目下、エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップとG1連勝中。「怖いぐらい」と真顔で話していたが、最終追い切り後には、「さよならレースをエンジョイしたい。勝つ自信はある」と、話している。 3つめのポイントとなる今回の芝への適性については、「馬場レベル」に着目して予想を組み立てる”競馬穴リスト”の棟広良隆さんに意見を聞いた。 業界屈指の馬場専門家は、まずはアーモンドアイについてはこうジャッジした。 「天皇賞・秋を連覇しましたが、昨年の1分56秒2という好時計に比べて今年は1分57秒8。1.6秒も余分に掛かりました。これはアーモンドアイの力が落ちたのではなく今年の馬場レベルの影響です。3走前のヴィクトリアマイルを1分30秒6で楽々と駆け抜け2年前のジャパンCで2分20秒6の世界レコードを樹立したように軽い芝であればあるほど有利になります。ただ、今回は残念ながら2分20秒6で決着する馬場レベルではありません。しかも距離延長はマイナス材料として働きます」 やや辛めの見解だ。 続いてコントレイルをどう見ているのか。 「今回の馬場レベルの影響はコントレイルにも当てはまります。3冠最終戦となった前走の菊花賞でクビ差の辛勝。アリストテレスに想像以上の長距離適性があったことは確かですが、3000メートルという距離がこの馬にとっては思いのほか響いたという見方が妥当でしょう。しかも3分5秒5と決して早い走破時計でない中で、レースの上がりタイムに35秒6を要したことからも分かるように、通常よりも低い馬場レベルだったことが距離負担を余計に助長させました」 こちらも辛口ジャッジだったが、底力も感じ取ったという。 「歓迎できない舞台設定の中でも負けなかったところが、この馬の力。3000メートルから2400メートルへの距離短縮も大きな強調材料となります。矢作調教師は『彼の適性距離は2000メートル』と述べています」 アーモンドアイ、コントレイルが今回の馬場レベルに不向きとする一方、それを味方にできるのがデアリングタクトだと棟広さんは強調した。