「年収は4000万円の選手も…」箱根駅伝“山の神”が率いる新チームの“規格外”…「陸上には稼げる余地が」「来年から本気でニューイヤーを狙う」
年始に行われた101回目の箱根駅伝は、青学大の8度目となる総合優勝で幕を閉じた。すっかり常勝軍団となった同校だが、その初優勝は3代目「山の神」としてスターになった神野大地の存在なくして語れない。神野はいま、プロランナーを経て新たな実業団チームを率いている。選手兼監督を務めるMABP陸上部は、ニューイヤー駅伝出場を目標に選手集めに奔走している。いかにゼロからチームを強化するのか。その“戦略”をひも解くと、選手の収入やセカンドキャリアといった「実業団の実情」が見えてきた。《NumberWebインタビュー全3回の3回目/最初から読む》 【画像】「こ、こんなに差が…!?」最大報酬は4000万円…神野大地が選手兼監督のMABP陸上部の報酬テーブルがコチラ&「フォーム激似やん…」かつて法大エースだった父と現青学大エース・黒田朝日の激走も写真で比較 毎年、元日に開催されるニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)の優勝チームは、今年も含めた過去10年でわずか4つしかない。旭化成(5勝)、トヨタ(2勝)、ホンダ(2勝)、富士通(1勝)がトップを分け合っている。 しかも、2位、3位も大半がこの4社で占められていて、近年はほとんど同じチームで優勝争いが繰り広げられている構図だ。 この4社に共通するのは、売上高が1兆円を軽く超える大企業だという点。ニューイヤー駅伝には、地域密着のスーパーマーケットや大学病院なども出場してきたが、上位に食い込むのは誰もが名前を知る企業がほとんどだ。 近年、力をつけて上位に食い込んでいるGMOインターネットグループも、時価総額で約3000億円を誇る大企業だ。実業団駅伝の世界では、上記のような潤沢な予算を駅伝に投資できる大企業が強いというのが常識となっている。 知名度に乏しい中堅企業に、勝ち目はない──。この定説を覆そうとしているのが、新たに実業団駅伝に参入するM&Aベストパートナーズ(MABP)だ。 その名の通り、企業の買い手と売り手をマッチングするのが業務で、創業7年目のベンチャー企業。業界でもトップ企業の位置付けではなく、2023年12月に陸上部を新設した。 迎えたのが、神野大地と高木聖也の2人だった。青山学院大学時代に「山の神」として知られた神野は、大学卒業後にコニカミノルタに入社するも約2年でプロランナーに転身した。 6年半のプロ生活で目ぼしい結果は残せなかったが、その経験を買われてMABPの監督兼選手に就任。プロ時代に神野のマネジメント、資金集めを担った高木は、同陸上部のゼネラルマネージャーに就いた。 大企業が上位を独占する実業団駅伝の世界で、神野と高木が率いる新興チームはいかに戦うのか。
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